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救命救急センターは初療室、およびICU6床、HCU14床で運用しています。救急車で来院し、初療室や救急外来で初期診療を行った重症の患者さんを受け入れています。入院する患者さんの主科としては、救急科・脳神経外科・脳神経内科となっていて、看護師は重症管理および急性期看護を提供しています。今年度はドクターカーの運用が開始されます。看護師は必要なスキルの習得のための研修を受講したり、必要物品の調達や環境調整に取り組んでいます。多職種が一丸となって救急医療を提供できるよう努力していきます。
救急外来は、24時間体制で患者さんの救急対応を行っています。様々な疾患、緊急度や重症度が異なる多くの患者さんに迅速で適切な医療を提供するために、受診した患者さんの緊急度・重症度を評価し、治療の優先度や診察場所を決定し対応しています。救急外来を受診される患者さんやご家族の多くは、突然の事態に強い不安を抱いているため、患者さんやご家族の立場に立ち、不安が軽減できるように配慮し丁寧な看護を心がけ救急看護を実践しています。
地域の基幹病院である当院の外来には1日約1000名の患者さんが来院しています。社会のニーズや医療の進歩に伴い、外来で行われる治療や処置は高度となり、外来看護も専門性を求められています。そのため、専門外来では認定看護師や専門的知識を持つ看護師が個別にセルフケアを支援しています。また、安心して治療が受けられるよう、患者さんに寄り添い、生活の質を維持・向上出来るよう医師や多職種と連携して看護を行っています。
外来検査は、内視鏡センターと放射線科での様々な検査・治療において専門的な知識と技術を活かした看護を提供しています。内視鏡センターでは胃内視鏡、大腸内視鏡の他に超音波内視鏡やカプセル内視鏡など行っています。放射線科では、血管造影検査や造影剤を使用した様々な検査・治療、また放射線治療や結石破砕術など行なっています。患者さんが安心・安全に検査・治療が受けられるように、一人ひとりの患者さんに寄り添った検査説明や介助を心がけています。
外来化学療法室では医師の指示のもと、抗がん剤などの特殊な薬剤投与を行っています。治療室内にはBGMが流れ、リラックスした環境で治療を受けていただいています。患者さんが治療にどのように向き合っているのかなど把握し、安全かつ適切な投与を行い、患者さんのQOLを考えた副作用対策など、きめ細かな看護を提供しています。そして必要に応じて緩和ケアチームや薬剤科など、多部署と連携を取りながら患者さんを支援しています。
手術室は、12室(ハイブリッド対応1室、バイオクリーンルーム1室、感染症対応1室)と、血管連続撮影室2室を有し、高度な医療を提供できる環境を整え、急性期病院として、予定手術だけではなく、緊急手術にも24時間対応しています。周術期にある患者さんが安心かつ安全に手術が受けられるよう、多職種と連携しチームで患者さんのサポートをしています。また、患者さんのご家族に寄り添い個別性のある手術看護の実践に努めています。
ICUは8床を有し、呼吸・循環・代謝の急性機能不全により集中治療・看護を必要とする患者さんへ、早期回復への医療・看護を提供しています。入室患者さんはPICS(集中治療後症候群)という状態に陥りやすく、その予防のため多職種と連携し早期リハビリテーションに力を入れている他、集中治療医や集中クリティカル領域の認定看護師が患者さんの状態を適切に判断し、安全で質の高い治療・看護に努めています。また、継続看護ができるよう退室先へ引き継いでいます。
HCUは、様々な疾患の急性期にある患者さん、手術直後の患者さんなど、高度な医療を必要とする患者さんを対象とした病棟です。急性期の治療を受けた患者さんが、回復期に移行する大切な時間を過ごす病棟として、患者さんのご病気に応じた看護ケアが提供できるように、日々努めております。多職種と連携して、患者さんが、一日も早く回復し日常生活を取り戻せるように支援しています。
当院の成育母子医療センターは、産科病棟、NICU・GCU、小児病棟、外来(産婦人科、新生児内科)で構成されています。地域の医療機関と連携しながら、母体搬送や新生児搬送の受け入れを行い、妊娠・出産から新生児期、小児期へと一貫した高度な医療を提供しています。
5B病棟は、成育母子医療センターの小児病棟として胎児の時から成長を支援しています。0歳から15歳までの多岐にわたる疾患をもつ子どもたちを対象として、日帰り検査やアレルギー試験などの短期入院から、化学療法や在宅医療を必要とする子どもの受け入れを行っています。子どもたちの成長発達段階に応じた看護を行うと共に、子どもとそのご家族の思いを大切にし、心に寄り添える看護ができるように、多職種と連携・協働しています。
5D病棟は、産科病棟として地域周産期母子医療の役割を担い、正常分娩のみならず母体搬送の受け入れ、ハイリスク妊婦の母体管理を行っています。患者さんの気持ちに寄り添い、妊娠から出産・育児まで、個別性のあるケアを外来から継続して行っています。また、助産師が主体となり、多部署との連携、そして地域との連携を強化し、安全・安心な育児支援が切れ目なく提供できるよう、取り組んでいます。
「NICU」は新生児集中治療室、「GCU」は新生児治療回復室の略で、成育母子医療センターの新生児部門の病棟です。予定より早く生まれた赤ちゃんや、治療が必要な赤ちゃんを受け入れています。
ハイリスクの赤ちゃんに高度な治療を行いながら成長発達に適した環境を整え、赤ちゃんにあったケアが行えるよう取り組んでいます。また、赤ちゃんとご家族が退院後も安心して過ごせるように、産科・小児科・地域行政機関との連携を積極的に行っています。
6A病棟は、循環器内科、心臓血管外科、腎・糖尿病内科の混合病棟です。
救急病棟ICU、救急病棟HCU、ICU、HCUからの退室患者さんや、心臓カテーテル検査や糖尿病教育の患者さん、透析導入患者さんを受け入れています。
心臓リハビリテーションや糖尿病教育、透析導入の患者さんのカンファレンスでは、多職種が連携して退院を見据えた教育内容や指導内容について話し合いを行い、よりよい看護につなげています。そして、プライマリー看護師を中心に患者さんの生活に合わせた指導を行っています。
6B病棟は、呼吸器内科、呼吸器外科、眼科、歯科口腔外科の混合病棟です。入院される全ての患者さんに安全で安心な看護を提供できるように、緩和ケアチームや摂食嚥下ケアサポートチーム、呼吸リハビリテーションや歯科衛生士による口腔ケアや指導など多職種からなる医療チームと協働しています。また、常に患者さんとご家族の立場を考えて、やさしい看護が提供できるように努めております。
6C病棟は、消化器外科・一般外科・血管外科の病棟です。入院される患者さんの約80%は手術を受けることを目的としています。周手術期の患者さんのケアを通し回復していく過程を支援しながら、外科的看護の醍醐味を日々感じています。その他化学療法、保存的治療(ドレナージや抗生剤投与など)、疼痛コントロールや、退院へ向けての調整など、患者さんやご家族が病気と向き合い闘病し、生活の質を維持・向上ができるように取り組んでいます。高齢患者さんが増えており、運動機能の低下や認知機能の低下により日常生活が維持できない方などに対し、多職種との連携を取り患者さんのセルフケアの力を支えていきたいと考えています。
6D病棟は、外科・婦人科病棟として、主に手術を受ける患者さんを対象とした病棟です。患者さんが安全に、安心して手術を受けることができる様にサポートを行っています。手術を受けた後は、術後の早期回復に向けたケアに取り組んでいます。そして退院後、安心して日常生活を送ることができるように、患者支援センターと協働して、退院に向けた支援を行い、入院前から退院後に向けて、継続的な支援を行うことを目標としてケアを行っています。
7A病棟は、浦和・さいたま市与野・大宮・岩槻医師会の登録医と当院の医師が共同で診療を行う病診連携病床の機能を有する30床と、内科病床10床を有する40床の病棟です。病診連携病床は、患者さんやご家族、かかりつけ医や訪問看護師、介護支援専門員などの皆さんが、いつでも安心してご利用頂けるように心がけております。また、退院後も住み慣れた地域で、安全に生活できるよう医療処置のある患者さんのご家族に対しては、病棟看護師による個別的な指導と、患者さんのニーズに合った社会資源の導入を行い「治し支える医療」に力を入れています。
7B病棟は、脳血管疾患の患者さんを受け入れ、医師やリハビリテーション担当者との連携をとりながら、適切な治療と早期リハビリテーション等を実施しています。脳血管疾患は、突然発症し、緊急入院となることが珍しくありません。そのため、患者さんだけでなく、ご家族の不安や動揺が大きいという特徴があります。私たちは、患者さんやご家族との関わりをもっとも重要なものと捉え、入院早期から、退院後の生活をイメージしながら患者支援センターと連携し、退院後も継続した治療や看護・リハビリテーションが提供できるよう支援しています。
7C病棟は消化器内科病棟です。消化器疾患の患者さんに対する検査や治療は、内視鏡的また経皮的に多様な手法で行われています。検査や治療は計画的な入院の下で行うことが多いですが、消化管出血などにより重症度・緊急度の高い状態で輸血や止血が必要な場合もあります。また、がん患者さんも多く入院されます。がん患者さんに合わせた治療や痛みのコントロールなどを行い、ご家族とのかけがえのない時間を少しでも長く過ごしていただけるよう努めています。
7D病棟は、消化器内科と血液内科疾患の患者さんを対象とした40床の内科病棟です。設備の特徴として、抗がん剤治療により免疫力が低下した患者さんが入院する無菌室が16床あります。血液内科疾患の方は、免疫力が低下して感染しやすいため、日常生活における感染予防の指導を行っています。また、高度な貧血による転倒をおこしやすいため、安全対策への取り組みなどを行っています。消化器内科疾患の方は、検査や治療のための短期入院の方が多く、不安なく安全に検査や治療が受けられるように、多職種と連携をとりながらケアを行っています。
8A病棟は、精神科身体合併症病棟で、精神症状と身体症状の両方に対応できる治療体制を整えています。入院形態は任意入院・医療保護入院に対応しており、22床の個室を含む30床の閉鎖病棟です。
精神疾患を有しながら治療が必要な患者さんのため、医師や看護師だけでなく精神保健福祉士など多職種で安心・安全な医療と看護を提供しています。また、院内の医療者だけでなく保健所や在宅医、地域の訪問看護師とも連携をはかり、退院後に向けた支援をしています。
8B病棟は、第二種感染症指定医療機関としての役割を担い、感染病棟8床と結核病棟20床を有する病棟です。感染病棟には2類以下の感染症または疑いのある患者さんが入院され、すべて陰圧個室で対応しています。また、結核病棟は病棟全体の陰圧管理により、感染の伝播を防いでいます。そして患者さんおよびご家族には感染経路別感染防止対策のご協力をお願いしています。隔離という療養環境はストレスが大きく、できる限り患者さんのストレスが緩和されるように支援しています。
8C病棟は、泌尿器科・整形外科・耳鼻咽喉科・皮膚科・形成外科を主科とする40床の混合外科病棟です。患者さんの多くは、手術を目的に入院しますが、その他にもがん患者さんの化学療法や症状緩和など入院目的は多岐にわたっています。また、多くの疾患にクリニカルパスを導入しており、標準的で質の高い治療、看護を提供しています。
私たちは、患者さんに安全で安心した看護が提供できるように、多職種と連携しケアを実施しています。
8D病棟は、整形外科病棟です。脊髄・関節疾患・骨折等の患者さんが入院されます。手術後は、翌日から理学療法を開始し、身体機能の低下をできるかぎり予防できるように支援するとともに、術後合併症の予防のため多職種と連携を図りチーム医療を行っています。また、家族背景や日常生活の状況を把握しながら患者支援センターや地域のケアマネージャーなどと退院調整を早期に行い、自宅や施設などの地域に円滑に戻れるように努めています。
9B病棟は、がんによる痛みをはじめとする身体症状、気持ちのつらさなどの様々な苦痛を和らげることを目的とした急性期の緩和ケア病棟です。症状緩和はもちろんのこと、患者さん・ご家族の思いを十分に聴き、揺れ動く気持ちに寄り添うことを大切にしています。患者さん個々に合わせた看護を提供できるように、多職種と連携を図りながら援助をしています。今後の生活をどのように過ごしたいのか、望む生活に向けて調整をしています。