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PFC-FD™(血小板由来因子濃縮物-フリーズドライ化)療法

PFC-FD™とは多血小板血漿を活性化、無細胞化し、濃縮したものをさらにフリーズドライ化したものです。血小板には血管が損傷したとき損傷した場所に集まって止血をする働きがあり、その際に多量の成長因子を放出します。この成長因子に組織修復のプロセスを開始する働きがあるといわれています。血小板の放出する成長因子を使って、組織修復を促したり、疼痛を緩和する方法がPFC-FD療法になります。原料が患者さん自身の血液であるため、投与するPFC-FDはアレルギー反応が極めて少ないと考えられています。関節、靭帯、筋、腱、骨など運動器の大半に対して治療を行うことができます。

※PFC-FDはセルソース株式会社の保有する商標です。
PFC-FD

治療の方法 

・当院のスポーツ医学総合センター(東館2階)の外来診察室で行います。
・血液を50mL静脈より採取します。
・厚生労働省認可の再生医療センター(セルソース株式会社)に血液を搬送し、PFC-FDを作製します(作製には約3週間を要します)。
・PFC-FDを生理食塩水で溶解し、患部の皮膚をよく消毒したうえ、注射して投与します。

PFC-FD作製にあたりご理解ください

・PFC-FDは感染症検査(HIV、HBV、HCV、梅毒、HTLV-1)で陰性の方のみ提供が可能です。採取した血液の一部を使用して感染症検査を行います。
・悪性腫瘍を患っている方はお受けいただけません。
・体調の良くない場合や、血液の状態によっては、ごく稀に作製が出来ない場合もあります。その際には再度採血をお願いする場合があります。
・当院から再生医療センターへの血液輸送時に破損した場合、再度採血させていただく必要があります。
・保存期間を過ぎた場合は破棄させていただきます。(保存期間6か月)

期待できる効果

多血小板血漿(以下PRP)療法についての報告にはなりますが、筋挫傷を受傷したスポーツ選手にPRPを注射したところ、PRP治療群では約8日競技復帰が早かったというデータがあります。また肘内側側副靭帯損傷を受傷したスポーツ選手にPRP療法を行ったところ、約88%が平均12週で受傷前と同レベルのスポーツ活動に復帰したと報告されています。PFC-FDはPRPを活性化、濃縮したものをフリーズドライ化したものですので、同等の効果が期待されます。

副作用について

・自己修復力に依存しているため、上手く修復プロセスが働かなく、十分な効果が得られないことがあります。
・注射の後、痛みや炎症(熱感、赤み、腫れ)を伴うことが約半数程度あります。痛みがある間に安静にし過ぎてしまうと、治療部位が硬くなり長期的な痛みにつながる可能性があります。注射の後は医師の指示に従い、継続的なリハビリテーションを行いましょう。
・採血部、注入箇所より細菌感染が生じる可能性があります。起こる可能性は一般的な注射と同等ですが、関節内で細菌感染が生じると、重篤になり手術が必要となる場合があります。
・採血部、注入箇所に皮下出血を起こし、1週間程度、痛みが続くことがあります。
・その他、治療中に緊急の処置を行う必要が生じた場合には、適宜治療を行います。

費用等について

・PFC-FD療法は、社会保険、国民健康保険などの医療制度上の保険で受けることはできず、保険外診療となります。
・PFC-FD療法の費用は、165,000円(税込)となります。(感染症検査に係る費用を含みます。初回採血時にお支払いいただきます。)
・PFC-FD療法は、感染症検査で陰性の方のみ提供が可能です。感染症検査の結果、PFC-FDの作製ができないと判断された場合は、感染症検査費用の13,200円(税込)を上記金額より差し引いた151,800円を返金いたします。
・PFC-FD療法は保険外診療のため、保険診療との併用は認められておりません。当該疾病に関する一連のPFC-FD療法以外の診療も全て保険外診療となり、全額患者さんの自己負担となります。
・PFC-FD作成開始後の返金はできません。

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