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更新日付:2015年11月22日 / ページ番号:C006184
「東京パック」は、北沢楽天が主筆し、明治38年4月15日に創刊した「日本初のカラー漫画雑誌」です。B4変形判、全16ページ漫画、全ページカラー印刷という、それまで発行されていた漫画雑誌とは一味も二味も違うスタイルで、たちまち人気を博し、大人気漫画雑誌となりました。漫画キャプションには、日本語の他に英語や中国語が併記してあり、世界を視野に入れた編集方針でした。「東京パック」は昭和16年まで断続的に発行されましたが、楽天が主筆として関与していたのは第一次の明治期のみです。
「露帝噬臍の悔」
日本軍の旅順攻略で日本に有利に展開しはじめた日露戦争と明治38年のロシア革命発生で、その座が危うくなったロシア皇帝の様子を描いた作品。
創刊号 明治38年4月15日
「旧日鉄の重役奈落の底に沈まんとす」
鉄道国有化により配当された買収益を経営幹部が独り占めしようとすることを非難。ところがこの漫画を見た社長が反省し、社員に配当金を分配したという後日談がある。
3巻3号 明治40年1月20日
「舌長の外科手術」
日露戦争後、台頭する日本に対し黄禍論を唱え、海軍増強を行ったドイツ皇帝ウィルヘルム二世(カイゼル)が各国から非難を受け、舌を切られる姿を描いた作品。ドイツ大使館からの抗議により日本政府は楽天に控えめにするよう求められたが、楽天はこれを断った。
4巻33号 明治41年11月20日
「漫画で風刺するのは百篇の文字より千万語の言語よりも力がある」
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