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更新日付:2024年12月10日 / ページ番号:C118215
日時 |
テーマ |
講師 |
11月1日(金)~30日(土) |
取材から見えた若年女性への暴力の真実 |
上間 陽子 さん(琉球大学教育学研究科教授) |
・講師は大学の教員の仕事のひとつとして調査を長く続けてきた。調査をする中で沖縄の状況の厳しさを実感し、人任せではなく自分でやろうと思い立ち、2021年から特定妊婦の出産応援施設「おにわ」の運営をしている。
・風俗業界で働いている若者を対象とした風俗調査(のちに沖縄階層調査)と、10代で第1子を出産した女性対象の若年出産女性調査とふたつの調査を行った。この調査の共通点として家族関係の厳しさ、男性との関係の厳しさ、初職が風俗業界が多いということがあり、そのため暴力の体験を持っている。
・幼少期からの暴力・性虐待の事例が増えている。社会が暴力・性虐待の存在を分かってきて、自分の体験を口に出せるようになってきているが、言えるからと言ってトラウマを抱え生きる不安定さが治まるわけではない。また暴力を受けることの理解が深まらないために、支援側がトリガーになることも。
・「おにわ」で関わった若年出産事例紹介。「おにわ」の実践。
・DVを受けている女性たち本人が、生きる方に・健やかである方に感度を伸ばしていくことを大事にして、そのことをどうやったら作れるかを一人ひとりのケースに即しながら考えている。これをやって初めて暴力に勝てる。回り道のように見えてもどうするのかを一緒に考えて営みをしてきた。今後も続けていきたい。
・暴力の被害の影響の激しさに、改めてショックを受けました。上間さんの視点と立ち位置が安心安全を作るところにあるという点が特に印象に残りました。被害を受けている者は語ることもむずかしいというのは、自分の状況を見るどころではない痛みのさなかにあるということだと、思いました。
・当事者に寄り添って活動なさっておられることがよく伝わりました。沖縄の事情を私はもっと知らなければならないと思いましたし、上間さんが例として挙げてくださったことは、特別なことではなく、私に見えていなかったことであったと思いました。ありがとうございました。
・その人の背景にある出来事や体験から、その人の今の置かれている状況が作られている、ということが丁寧に話してもらって理解が深まりました。どんなパーツでも、どんな感情でも受け入れられる、持っていていいんだよ、というメッセージ、大事にしたいと思いました。
市民局/人権政策・男女共同参画課/男女共同参画推進センター
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