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更新日付:2018年10月21日 / ページ番号:C001862
この門は、市内三室で代々農業を営んできた武笠家から旧浦和市が寄贈を受けたもので、平成6年度に移築復原を行いました。
寄棟、茅葺きの長屋門で、正面13.76メートル、側面4.55メートル。
中央の間を戸口とし、右端の一間を仕切り床張りとしている以外は、土間となっており、正面中央の2本の門柱は平角で門構えを作っています。
通例の長屋門に見られる「立隠(たちがく)れ」(門構え部分が中に入り込む)はなく、また、門扉が両開きの引き分け戸で、右側の戸に潜り戸がついています。
武笠家では、正規にこの門を開くのは婚礼や葬儀など特別の日に限られ、日常は別にあった通用門を用いたといいます。
また、この門は長屋門の役割を備えながら作業場となる広い土間を持っており、一農家の生活に即した機能性の高い建築といえます。
天明3年銘(1783年)の護摩札が確認されていること、また、土台がなく地覆(じふく)(蹴込(けこ)み土台)であることや梁(はり)の仕上げ、小屋組などからも江戸時代後期の建築と考えられています。
市内にいくつか見られたこの形式の長屋門の代表例といえます。
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