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更新日付:2019年6月29日 / ページ番号:C050859
漫画会館では、例年漫画コンテスト「北沢楽天漫画大賞」を開催しています。
「漫画」というとストーリー漫画(“コミック”)を連想しますが、このコンテストは、新聞や雑誌などにあるような「ひとコマ漫画」「一枚漫画」いわゆる“カートゥーン”と呼ばれる漫画作品が対象です。
昭和61(1986)年「大宮市民漫画展」としてはじまり、現在は国内で最も長く続く公募型の漫画コンテストとなりました。
ひとコマ・一枚漫画は、絵と最小限の言葉とで表現する「漫画の俳句」です。
描き手は表現の方法で苦心し、読み手は描き手の表現をじっくり読み込む必要があり、それぞれの知識と知恵とを必要とする奥の深い面白さが最大の特徴です。北沢楽天が活躍した明治から大正、昭和の時代、新聞や雑誌に掲載された彼の漫画は、その人物や事件についてウィットの効いたユーモアあふれる作風で、たちまち大人気となりました。
生き生きとした表情から性格がにじみでるような似顔絵は、時にターゲットにされた政治家たちが苦笑するほどで、政府や関係者からたしなめられることも多かったといいます。写真以上にその人物の特色をとらえつつ、政治情勢や外交問題などのむずかしい題材を面白おかしく描いた楽天漫画は、近代社会の混迷した情勢を民衆に伝える貴重なコンテンツであり、当時爆発的な人気がありました。
北沢楽天の漫画にあるユーモアの精神を継承するこのコンテストでは、例年テーマを設け、そのテーマにそった作品(課題作品)あるいは自由にテーマを設定した作品(自由作品)を募集しています。プロ・アマを問わず、漫画を描きたい人が何作品でもご応募いただける漫画コンテストです。たくさんのご応募をお待ちしています。(テーマや応募の詳細については、7月頃発行する応募要項をご確認ください。)
「画(え)さがし」 北沢楽天
この人はお医者に舌を診察してもらっています。お医者はどこにいるでしょう?
(絵をさかさにしてごらんください。)
「桂公の三十議会訪問」 北沢楽天
楽天パック 第2巻第1号 大正2(1913)年2月1日発行
大正2(1912)年12月に組閣された第3次桂内閣。内閣総理大臣の任命を受けた彼が、敵意を見せて待ち受ける議会や軍部へ足しげく訪問する様子を風刺した作品。
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