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更新日付:2024年4月1日 / ページ番号:C018329
日本人女性の約9人に1人が乳がんになると言われており、女性がかかるがんの中で一番多いのは乳がんです。乳がんによる死亡率を減らすためには、早期乳がんの検出に有用とされているマンモグラフィ(乳房専用のX線撮影)による乳がん検診が有効と考えられています。
さいたま市では、40歳以上の女性を対象として乳がん検診を実施しています。12月以降は医療機関の予約が混み合ってきますので、余裕をもった受診をお勧めします。(詳しくは、がん検診・成人の健康診査等についてのページをご覧ください。)定期的に乳がん検診を受けましょう。
また、検診で異常がなくても「今までになかったしこりや硬さがある」、「赤褐色の分泌物がある」などの場合は、検診ではなく医療機関を受診してください。
ブレスト・アウェアネスは、乳房を意識する生活習慣のことです。
自分の乳房の状態をまず知り、変化に気を付けることを、日常生活の中で取り組みましょう。また、この生活習慣を身につけることで、乳房と乳がんに対する関心を高め、様々な情報を十分に活用すること(ヘルス・リテラシー)の向上も期待されます。
日頃から自分の乳房を意識し、その状態を知っておくことで、はじめて異常の出現に気が付けるのです。
具体的には、日頃の生活の中で次の4つを行いましょう。
1 自分の乳房の状態を知る。
2 乳房の変化に気をつける。
3 変化に気づいたらすぐ医師に相談する 。
4 40歳になったら2年に1回乳がん検診を受ける。
詳細な取り組みについては下記ダウンロードファイルよりご覧ください。
乳房は、乳腺と脂肪からできています。マンモグラフィ検査では、乳腺は白く、脂肪は黒く見えます。脂肪と乳腺の割合は人によって違っています。乳腺が多い「高濃度乳房」では、マンモグラフィで白が多くなるので、白くうつる「がん」は発見しにくいと考えられています。
乳房は、主に乳腺と脂肪から成っています。撮影されたマンモグラフィをみると、白い部分と黒い部分がありますが、白い部分が乳腺、黒い部分が脂肪を示しています。白い部分(乳腺)が多いほど、乳腺濃度が高いことになります。乳房の構成は、乳腺と脂肪の割合や分布によって、『極めて高濃度』、『不均一高濃度』、『乳腺散在』、『脂肪性』の4つに分類(上図)されていて、前者2つを高濃度乳房と呼んでいます。年齢の若い方ほど、高濃度乳房の割合が多くなります。高濃度乳房は、病気ではなく体質です。
高濃度乳房では、そうでない場合に比べて乳がん(白く写る)が見つかりにくいと考えられており、マンモグラフィ検診の弱点となっています。また、乳房の構成と乳がん発症リスクに関しては、日本人を対象としたデータはごく限られたものしかありませんが、欧米のデータによると、高濃度乳房の人は脂肪性乳房の人と比べると乳がんになる可能性がわずかに高くなると報告されています。そこで、高濃度乳房に対する対策について検討されていますが、以下の問題点が指摘されています。
マンモグラフィを見たときに、高濃度か高濃度でないかの区別が難しい場合もあります。灰色を白に近い灰色か、黒に近い灰色とするかは、明確なものではありません。そのため、医師によってその評価が異なりがちですし、同じ医師でもそのマンモグラフィをみた時に評価が変わることさえあり得ます。
一般に超音波(エコー)検査が普及していますが、その有用性についてはわかっていません。国内でJ-STARTという大規模な臨床試験が進んでいて、40代女性に対して、マンモグラフィ検診に超音波検査を追加した場合の効果について検証しています。その結果、超音波検査を併用した方が、より多くのがんを発見できましたが、がんではない良性のしこりも多く見つけてしまう結果となりました。真の目的である死亡率減少効果がわかるのは、まだかなり先になります。
保健衛生局/保健所/健康支援課 保健支援係
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