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更新日付:2025年2月25日 / ページ番号:C112838
結核は、今でも年間1万人以上の新しい患者が発生している日本の主要な感染症です。(※2023年新登録患者数:10,096人)
さいたま市保健所管内でも、令和4年に96人、令和5年に113人の方が新たに結核と診断されました。
さいたま市の結核新規登録患者数結核の早期発見のため、定期的に健康診断を受けましょう。
健康診断で異常を指摘された場合は、必ず精密検査を受けましょう。
せき、たん、微熱や倦怠感(身体のだるさ)が2週間以上続く場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
BCG接種は、特別な事情がなければ、生後5カ月から8カ月の間に接種しましょう。
結核とは、「結核菌」によって主に肺に炎症が起きる病気です(肺結核)。
排菌している(菌を出している)結核患者のせきやくしゃみなどの「しぶき」と一緒に、結核菌が空気中に飛び散り、それを周囲の人が直接吸い込むことによって感染します(空気感染)。
また、結核菌がリンパや血液の流れに乗り、全身のいろいろなところ(肺以外)に病巣を作ることがあります(肺外結核)。
肺外結核として最も多いのはリンパ節で、首の脇が腫れる頸部リンパ節結核などがあります。
骨や関節にできることもあり、背骨にできるものは「脊椎カリエス」と言われます。
このように、結核は、咽頭・喉頭、腸、腎臓・膀胱、眼、耳、皮膚、生殖器など、全身のあちらこちらで発病することがあります。
菌が血液の中に入って全身にばらまかれ、たくさんの粒状の病変ができる状態を「粟粒(ぞくりゅう)結核」と言います。
いちばん怖いのは、脳を包んでいる髄膜に病巣を作る「結核性髄膜炎」で、死に至ることがあり、治療しても高い確率で脳神経障害、視力障害などの後遺症を残します。
結核菌に感染しても、すべての人が結核を発病するわけではありません。
健康であれば、体の免疫の働きによって結核菌の増殖が抑えられ、発病はしません。
しかし、抑え込まれた結核菌は、休眠状態で生き続け、私たちの免疫力が弱るチャンスをひそかに狙っています。
加齢や病気などで免疫力が落ちると、抑え込まれていた結核菌が再び活動をはじめ、発病することがあります。
喫煙習慣のある人、HIV感染者、糖尿病の人、人工透析を受けている人、ステロイドホルモンを長期的に内服している人、胃の手術歴がある人等は、注意が必要です。
また、抵抗力の弱い赤ちゃんは、結核に感染すると重症になりやすいと言われています。
結核を発病する可能性を低くし、重篤な髄膜炎や全身性の結核の罹患リスクを減らすために、BCG接種を受けましょう。
結核菌に弱みを見せないようにするには、日々の健康管理が大切です。
結核の初期の症状は、風邪によく似ているので見過ごされがちです。
以下のような風邪によく似た症状が2週間以上続く場合は、
結核の可能性も心に留めて医療機関を受診し、胸部X線撮影(レントゲン検査)等を受けましょう。
結核の検査には、胸部X線撮影(レントゲン検査) 、IGRA検査、ツベルクリン反応検査、喀痰検査などがあります。
ほとんどの結核は、肺に病巣をつくります。(肺結核)
そのため結核の早期発見には、胸部X線撮影(レントゲン検査) が有効です。
職場健診や市の検診などを積極的に利用して、年に1回は胸部X線撮影(レントゲン検査) を受けましょう。
肺がん・結核検診についてのお問い合わせは、各区役所保健センターへ
血液検査によって、結核の感染を調べることができます。
1回の採血で検査することができ、BCGワクチンの影響を受けないため、
ツベルクリン反応検査に代わって、多く実施されています。
(補足)この血液検査は、一般の健康診断等では行わない検査です。
感染時期の特定はできないので、過去に感染したことがある場合も陽性となります。
IGRA検査と同じく、結核の感染を調べる検査です。
結核に感染すると、体の中に免疫ができるので、そのアレルギー反応をみる検査です。
(補足)上記のIGRA検査で有効な結果を得られにくい、乳幼児などに行います。
痰をガラス板に塗って染色したものを顕微鏡で調べ、結核菌と思われるものが含まれているかを確認します。(喀痰塗抹検査)
主に、結核発病を疑う患者さんに行う検査です。
この検査で菌がみつかると感染力が高く、入院治療が必要と考えられます。
保健衛生局/保健所/感染症対策課 感染症対策係
電話番号:048-840-2204 ファックス:048-840-2230