阪神・淡路大震災では、死亡原因の9割近くが、家屋の倒壊や家具類の転倒による圧迫・窒息死でした。また、怪我の原因では、家具の転倒や落下が5割、割れたガラスが3割を占めました。
地震が発生した際には、まず自分の身の安全を確保することが重要ですので、そのために各家庭において災害への備えをしておいてください。
わが家の点検
まず、家の中を点検しましょう。(わが家の点検(PDF形式 309キロバイト))
「非常持出品」と「備蓄品」
「非常持出品」
家族構成を考えて必要な分だけ用意し、避難時にすぐ取り出せる場所に保管しておきましょう。
災害が発生した後、避難するときに必要となるものを両手が自由に使えるリュックなどに詰めて、
非常持出袋として準備しておきましょう。
非常持出品の例~災害発生時に最初に持ち出すもの~
- 懐中電灯 できれば一人に一つずつ用意。予備の電池も忘れずに。
- 携帯ラジオ 小型で軽く、AMとFM両方を聞けるもの。最近では手動で充電できるものや携帯電話の充電ができるものなどがあり便利。
- 非常食・水 缶詰や乾パンなど、火を通さずに食べられるもの。あめやチョコなどの簡易食。水はペットボトル入りが便利。
- 貴重品類 多少の現金、預貯金通帳、免許証、健康保険証など。公衆電話を利用するための10円玉も。
- 救急用具 傷薬、ばんそうこう、解熱剤、かぜ薬、歯磨きセットなどのほか、常備薬があれば必ず用意する。
- その他 ヘルメット、下着類、軍手、ライター、ナイフ、ティッシュなど。
※荷物や決めごとが足かせとならないよう、まずは命を守るために必要なことを考えてください。
長期的な避難生活に必要なものは、とりあえず避難してから、後で自宅へ取りに戻ることも考えられます。
「備蓄品」
災害が起きても自身や自宅の安全が確保できたならば、避難所ではなく、
住み慣れた自宅での「在宅避難」を強くおすすめします。
災害復旧までの数日間を生活できるよう、備蓄品を用意しておきましょう。
備蓄品の例~在宅避難生活を支えるもの~
- 食料品 缶詰やレトルト食品など非常食は「在宅避難」の場合、7日分以上を備蓄。栄養補助食品や調味料などもあると便利。
特に高齢者や乳幼児、アレルギー体質者など、それぞれの家族の事情に応じた食料が必要な場合は多めに準備。
- 飲料水 大人一人一日3リットルが目安で、「在宅避難」の場合、7日分以上を備蓄。
水の配給を受けるための給水タンクなどもあると便利。
- 燃料 卓上コンロや固形燃料、予備のガスボンベなど。ガスボンベは1本で約65分の使用を目安として必要数を備蓄。
- 生活用品 毛布、なべ、やかん、簡易食器、ラップ、アルミホイル、簡易トイレ、バケツ、工具類(ロープ・バールなど)、
新聞紙、布ガムテープなど。
(補足1)Q:携帯トイレはどのくらい必要?A:4人家族が約7日分で約65枚必要。
【計算方法】1人1日5回×家族の人数分×7日分
大便は1回ごとに、小便は3から4回使用ごとに交換すると、家族4人で少なくとも約65枚必要。
ローリングストック(回転備蓄)で在宅避難に備えましょう!
非常食の備蓄方法として、おすすめはローリングストック(回転備蓄)です。
災害時用に保管している備蓄食品を古いものから定期的に普段の食卓で活用しましょう。そして食べた分だけ買い足します。
こうすれば、賞味・消費期限のチェックにもなり、乾パンや缶詰のような期限の長いものに限らず、
レトルト食品や乾麺、フリーズドライ食品など比較的期限が短くても普段から食べなれた食品を非常食として役立てることができます。
多様なニーズに合わせた備え
基本の非常持出品に加えて、乳幼児・妊婦・要介護者・ペットがいる家庭に役立つものや、女性特有のニーズに合った備えを用意しておくと安心です。
- 乳幼児・妊婦がいる家庭に役立つもの
ミルク、使い捨て哺乳びん、紙コップ、スプーン、紙おむつ、おしり拭き、おんぶひも、抱っこひも、
ガーゼハンカチ、洗浄綿、スタイ、母乳パッド、授乳ケープ、母子健康手帳、マタニティマーク、おもちゃ など
- 高齢者・要介護者がいる家庭に役立つもの
大人用紙おむつ、紙パンツ、杖、入れ歯、入れ歯用洗浄剤、介護用品、老眼鏡、補聴器障害者手帳、ヘルプマーク など
- 女性のために役立つもの
生理用品、おりものシート、サニタリーショーツ、紙ショーツ、携帯用ビデ、軟膏、カップ付きインナー、
中身の見えないごみ袋、スキンケアクリーム、化粧水、メイク落としシート、アロマオイル、香水 など
- ペットや補助犬のために役立つもの
ケージ、ペットフード、水、常備薬、予備の首輪、伸び縮みしないリード、ハーネス、使い捨て皿、
ガムテープ、ペットシーツ、タオル、ブラシ、キャリーバック、おもちゃ、迷子札 など
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