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更新日付:2025年11月11日 / ページ番号:C125300

見沼田圃グリーンカーボン推進事業を実施しています。

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見沼田圃グリーンカーボン推進事業とは

 見沼田圃グリーンカーボン推進事業とは、見沼田圃が有するグリーンインフラ機能から「温室効果ガスの吸収」機能を優先的に取り組む
事業です。
 この事業では、遊休農地(公有地)を活用し、ゼロカーボンにつなげていくための実証実験と、農地におけるCO2吸収量の可視化を実施
していきます。
 実証実験では、CO2吸収量が多い作物の研究や栽培技術の開発、ゼロカーボンに貢献する農法の研究開発、持続可能な農業モデルの検討
を実施していきます。

※グリーンカーボンとは、地球上で排出されたCO2のうち、森林や農地などの陸域生態系に吸収・貯留されるCO2のことを言います。
※遊休農地とは、1 年以上耕作されておらず、かつ、今後も耕作される見込みがない農地と、周辺地域の農地と比較して、利用の程度が著
 しく劣っている農地のことを言います。
※ゼロカーボンとは、地球温暖化の原因である温室効果ガス(CO2など)の排出量を減らし、森林などを増やすことで、温室効果ガスの実
 質的な排出量をゼロにすることを言います。

ゼロカーボンにつなげる実証実験

○実証実験の内容
 モリンガ栽培によるCO2吸収量並びに固定量の定量化

  埼玉県の公有地を借受け、CO2吸収量が高いと言われる「モリンガ」(写真1参照)を栽培し、成長モデルやCO2吸収量を明らかにして
いきます。
 モリンガは熱帯の植物で見沼田圃では越冬することができず、枯れたモリンガを放置したままにすると微生物に分解されるため、吸収
したCO2が、再び大気中に放出されます。枯れたモリンガが分解される前に炭(モリンガバイオ炭)にして、土壌に撒くことでCO2 が土
壌中に貯留できるようになります。 より多くのCO2を土壌中に貯留できるように、モリンガバイオ炭を作成・施用するとともに、モリン
ガバイオ炭が持つその他の能力についても研究していきます。
 なお、この実証実験は産学官連携で実施しています。

≪協同実施団体≫
国立大学法人 埼玉大学
ジーピック合同会社
(掲載ページ:GreenCarbonOff.com GreenCarbonOff

 ≪実施期間≫
令和6年4月~令和11年3月

※モリンガとは北インド地方原産で、アフリカや東南アジアなどの亜熱帯地域に広く分布するワサビノキ科亜熱帯性のワサビノキ科の植物。
 食品や薬用に使用されている。栄養素が高く、奇跡の木と呼ばれるほか、CO2の吸収能力が他の植物に比べ高いといわれており、ゼロカ
 ーボンの分野において注目され始めている。
※バイオ炭とは、「燃焼しない水準に管理された酸素濃度の下、350度超の温度でバイオマスを加熱して作られる固形物」を言い、
 原料としては木材、もみ殻、草本、家畜糞尿などが使用されています。(農林水産省「バイオ炭をめぐる事情」から引用。)
※バイオマスとは、「動植物に由来する有機物であり、エネルギー源として利用することができるもの(化石資源を除く。)」を言います。

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   図1 土壌の炭素貯留の仕組みについて
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  写真1 モリンガ(左/全体、右/葉)

実証実験結果

<令和6年度>
○モリンガの成長とCO2吸収量
 モリンガは5月初旬に種を播き、看板を設置した7月末時点では8割以上が発芽し、 順調に成長しました。 
実証実験対象地には「見沼田圃グリーンカーボン推進事業 実証実験実施中」の看板が設置してあります(写真2参照)。
 その後、1ヶ月経過した8月末では大きく成長し、高さ3m近くまで成長し、開花が見られました。10月末には高さ5m近くまで成長し、12
月下旬に枯れました。枯れたモリンガの幹や根は、モリンガバイオ炭の作成等に活用されます。
 1年で高さ5mくらいに成長したモリンガがどのくらいのCO2を吸収したのかについても明らかにしました。図2のようにモリンガを引き抜
いて、乾燥させて重さを測り、その重さからCO2吸収量算出した結果、1本当たり約3.0kg-CO2でした。このCO2吸収量は36~40年生の杉
の木の約2~3倍の吸収量に相当します。今後も引き続きモリンガの成長を観察するとともにモリンガの成長に適した環境条件についても調査
していきます。

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 写真2    左上/設置看板とモリンガ(令和6年7月末撮影)
      (中上/モリンガ生育状況(畑外観)、右上/モリンガの花)(令和6年8月末撮影)
      (左下/モリンガの生育状況(畑外観)、中下/モリンガの生育状況(畑内観)(令和6年11月末撮影)
       右下/モリンガの冬枯れ(令和6年12月下旬撮影)
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 図2 (上/ モリンガのバイオマスデータ、下/モリンガ1本あたりのCO2吸収量)(埼玉大学提供)

○モリンガの炭素固定量評価
 枯れた幹や根を伐採、伐根し、太陽エネルギーを利用して乾かした後、くん炭機でモリンガバイオ炭を作成しました。
 しかし、モリンガの幹は約8割が水分のため内部まで乾燥させることが難しく、幹を約10cmに切ったもので炭化できたのは約3割くらい
でした。一方、モリンガを粉砕してチップ化したモリンガチップは乾燥しやすく容易に炭化ができますが、チップ化するとコストがかかり
ます(写真3参照)。
 今後は、低コスト、低CO2でモリンガバイオ炭を作成できる方法を研究し、適した形状や乾燥方法などを明らかにしていきます。

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 写真3 (左/モリンガ幹を約10cmに切ったものから作成したバイオ炭 、右/モリンガチップバイオ炭)
 

農地におけるCO2吸収量の可視化

 「見沼田圃全域のCO2吸収量の把握」や炭素貯留農業の実施による「ゼロカーボンシティへの貢献の見える化」をするために、「農地におけ
るCO2吸収量の可視化」を実施していきます。

2.農地におけるCO2吸収量の可視化
○実施内容
 農地に固定されるCO2吸収量の推定

 見沼田圃の農地の土壌を採取して、土壌に含まれる炭素量を測定し、農地に固定されているCO2吸収量を明らかにします。この測定を継続
して実施することで(5年継続予定)、見沼田圃全域のCO2吸収量を把握します。また、土壌採取地の圃場にモリンガバイオ炭を施用し、土壌
中のCO2吸収量の変化や、モリンガバイオ炭を施用することによるモリンガ等の作物の生育状況への効果について明らかにしていきます。

農地(公有地)に固定される土壌炭素量の測定

○土壌採取箇所の選定
 土壌採取箇所の選定にあたり、最初に見沼田圃の農地の土壌分類をマッピングしました(図3参照)。次に、地目と土壌区分別に面積集計
を行い(表1参照)、その結果から土壌採取箇所を選定しました(図4参照)。
 まず、見沼田圃の農地の土壌は4種類に分類されることが分かりました。次に、その4種類の土壌区分について地目区分別に分類し、面積
集計を行った結果、上位5タイプ(表1のオレンジ色着色部分)で見沼田圃の農地の99.9%を占めることが分かりました。
 したがって、5タイプを採取エリアとし、エリアごとに2地点(計10箇所)で採取することにしました。

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 図3 見沼田圃の土壌分類図(パシフィックコンサルタンツ株式会社作成、国土交通省提供)
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 表1 地目-土壌区分別面積集計表(パシフィックコンサルタンツ株式会社作成、国土交通省提供)
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 図4 土壌採取箇所図

○土壌採取による土壌炭素量の結果
 選定した10箇所の農地から令和7年2月に土壌を採取し、土壌炭素量を測定しました。
 基本的に畑の方が水田よりも土壌炭素量が高いことが分かりました(表2参照) 。この測定を来年以降も同時期に採取、測定する予定です。
 今後は、土壌採取協力者にご協力いただき、10地点のうち、数地点でモリンガバイオ炭を施用し、作物の生育状況や炭素貯留量の変化を確認
していきます。
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 表2 土壌炭素量集計表(R7.2月測定)

関連リンク

この記事についてのお問い合わせ

都市局/みどり公園推進部/見沼田圃政策推進課 
電話番号:048-829-1413 ファックス:048-829-1979

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