（令和3年2月25日記者発表）生活保護費の不正支出について（第2報）

令和3年2月15日（月）に発表いたしました、本市桜区職員による生活保護費の不正支出について、この間に明らかになったこと及びその対応について、ご報告いたします。改めて、市民の皆様に多大なるご迷惑をお掛けし、信頼を損ねる事案を起こしてしまったことを深くお詫び申し上げますとともに、信頼の回復と再発防止に向け、全力で取り組んでまいります。

1　不正支出の調査について

令和3年1月29日（金）に桜区福祉課で覚知した、全17件、1，271万円の生活保護費の不正支出について、それぞれどのように支出されていたか、調査を行いました。

〇処理について
生活保護費を支出するために、決定調書を作成し、課長に決裁を受ける必要があるにも関わらず次のとおり処理を行った。

〇点検について
支出をする前に、誤りや処理もれがないか、点検リストで確認するにも関わらず次のとおり処理を行っていた。

〇チェック体制の不備
・課長・経理担当が、保護台帳の決裁過程を確認しないまま押印・処理を行った
・課長・経理担当が、口座振込の点検リストについて、実際の支出したリストとの突合を行っていなかった
・課長・経理担当が、口座振込のための支出命令書の内訳書について、確認ができていなかった
・課長・経理担当が、随時支給（窓口・現金）の際、現金支給の点検リストについて、確認ができていなかった

2　全区福祉課への調査

本件の発覚後、全区福祉課に対し、同様の事案が生じていないか、緊急調査を行い、2月19日までに、生業扶助費について、本事案以外の不正な支出がないことを確認いたしました。また、他扶助の支給状況についても、不適正な支出がないか、全件調査を実施しております。

3　職員の告訴について

桜区福祉課に勤務する査察指導員が、不正支出を行ったことは、当該職員が認めており、告訴を視野に入れて警察に相談しております。

4　不正支出額の返還について

桜福祉事務所長が、被保護者に対し、生活保護法第63条を適用し、1，271万円の全額返還を決定いたしました。また、被保護者に対し、決定通知書及び納付書を送付いたしました。

5　再発防止について

(1)桜区福祉課では、既に職員にパスワードの変更、押印がないものは支出処理を行わないことを徹底し、毎回の複数名による支出前の全件点検の実施や、コンプライアンス研修等を行っております。
(2)生活保護制度に関わる全職員に対し、ＩＤ・パスワード管理、決裁行為の確認及び点検を徹底し、ケースワーカー等による生活保護費の不正支出等を防止いたします。
また、全職員に対しても、同様の管理・確認を徹底させてまいります。

6　プロジェクトチームの設置

本件の重大さから、「さいたま市不適正事務処理に関するプロジェクトチーム」を設置し、さらなる事実確認に基づいた検証を行い、効果的な再発防止策を講じてまいります。