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更新日付:2022年11月11日 / ページ番号:C092685
日時 |
テーマ |
講師 |
令和4年 8月3日(水)~12日(金) |
性的マイノリティの老後・終活 |
(NPO法人パープル・ハンズ代表理事) |
令和4年 |
性的マイノリティの老後・終活 |
第1回 性的マイノリティの老後・終活~最後まで安心して暮らすために~1 1)自己紹介 講師は1966年生まれのゲイで、編集者・行政書士・NPO法人パープルハンズ(以下、当会という)の事務局長として活躍。講師が性的マイノリティ
の高齢期の課題に取り組む背景には、1990年代初期のゲイブームに遡り、性的マイノリティの当事者コミュニティが活性化され、その中で一生を
ゲイとして性的マイノリティとしてプライドを持って送っていきたいと願う最初の世代の塊が登場し、生まれで言うと1960年代のその人たちが
今や還暦を迎えるようになり、自分ごととして関心を持った。 2)性的マイノリティの高齢期の問題について 病院での同性パートナーの面会・病状説明拒否の問題や相続、独居の問題等について事例やエピソードを紹介。 ・当会の活動紹介と公益の支援について 活動として老後を考えつながるNPOとして様々な集いの場、暮らしと同性パートナーシップの確かな情報センターとしての講座や相談、当事者に
向けての活動を主に実施。その上で社会発信として講演や研修、社会科見学(施設見学)等行っている。 3)会が高齢期を考える上で大事にしている2点について 1点目は、会は支援団体でなく、性的マイノリティとしての暮らしを送るために必要な知識を学ぶ学びの場である。メインターゲットは裕福では
ないが、貧困まではいかない人たちである。生活保護までいかないが現金とか貯金が乏しくてお金のやり繰りが一番苦しい人たちで、年収300万円
で家を失わないで老後までなんとか生き延びるにはどうしたらいいか。必要なお金や福祉について情報を持つ制度リテラシーではないか、それを
学ぶことを第一のミッションにしている。 2点目は、お金の課題を避けないということ。投資とか運用とか富裕層向けの話でなく、自分が暮らすためには月いくら必要か。入ってくる金は
これだけだ。足りない分はどうするか、借金をしないで暮らすにはどうするかが基本。貯金をする。一つひとつ一緒に考えていくとお金のもやもや
が晴れて、自分の等身大の輪郭、足元が見えてくるとのこと。 4)どんなお金や法律の知識が必要なのかについて 3大難問として「お金は死ぬまで続くか」「故郷においてきた老親どうする」「子ナシで迎える一人の老後」を挙げた。そして、それに対する3つ
の知識1.堅実なお金と制度の知識、2.結婚制度の外で暮らす知識、3.地域でつながる生き方を挙げ、それらについて解説した。
第2回 性的マイノリティの老後・終活~最後まで安心して暮らすために~2 2回目の講座の内容は以下の3点。 1)介護が必要となったとき ・介護保険の利用は、前期高齢者で約4%、後期高齢者以上で約30%、残り7割の人たちが介護保険を使わない状況。介護になったら老人ホームは
入れるのかという心配の声を聞くが、7割に残れるよう、要介護にならないよう頑張る、まずこれが第一ではないのか。 ・介護は突然始まる型とだんだん始まる型があるが、日頃から検診や軽い筋トレ、観察、自治体などの予防プログラムの活用が必要とのこと。
もし介護が必要になったら介護保険の利用、介護保険の内容について例を挙げながら説明。 2)認知症になったとき ・成年後見制度(法定後見、任意後見)について説明。 3)亡くなったとき ・セクシャルマイノリティが死ぬときなにを考えておくべきか 1.発見や連絡のシュミレーション、2.死後事務のリストアップと頼む人、3.財産処分は遺言する、4.ペットの飼い主責任を果たす、
5.葬儀・葬祭は自由の5つの視点から解説された。 ・まとめ 死後のいろいろな問題の解決方法をスライドで紹介。特に死後の片付けは誰にお願いできるのかについて詳しく取り上げ、地域資源の活用と
当事者団体の連携にについて述べた。 ・1人暮らしで過去にけがや病気を負った高齢のゲイの知人2人の例を紹介し、いかに人とのつながりが大切であるかを語った。 最後に、「みんなで、死ぬまで生きていこう!」とのメッセージをいただく。
・LGBTQの当事者として共感するするところが多い講座でした。
・いたずらに不安がっていた肩の荷が降り、いまを生きる余力ができました。戦えそうです。貴重なお時間を頂き、ありがとうございました。
・相続や死後の始末などの手続の具体的なお話が聞けて参考になりました。(一部抜粋)
市民局/人権政策・男女共同参画課/男女共同参画推進センター
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