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更新日付:2021年1月29日 / ページ番号:C078370
日時 |
テーマ |
講師 |
10月16日(金) ~10月25日(日) |
当事者のライフヒストリーとメッセージ |
大澤由枝子さん (レインボーさいたまの会) |
10月23日(金) ~11月1日(日) |
性的少数者が体験する困難 |
前園進也さん (アーネスト法律事務所弁護士) |
〇視聴方法 YouTubeによる限定公開です。
【講座の様子】
録画した動画を好きな時間に見る形式の講座です。(非参加型)画像にはスライド等が表示されます。
【第1回テーマ】当事者のライフヒストリーとメッセージ
初めに、「LGBTQと言っても育ってきた環境も考え方もそれぞれでありLGBTQってこうなのだ、とは思わずに、あくまでもこんな当事者もいるのだなという感じで聞いてください。」とお話され、導入としてLGBTQについての説明を少しだけされました。
次に、ご自身がどのような人生を送ってきたのか、自身がLGBTQではないかと気づき始めた頃のこと、マイノリティとして生きていく決意をするに至った背中を押してくれた出来事、家族との関わり、など、そのときの考えや感情等を踏まえてお話されました。
続いて、カミングアウトについてのお話がありました。
「カミングアウトは本人にとって勇気と覚悟が必要で、その行動のもととなっているのはあなたへの信頼あり、あなたとよりよい関係を続けて行きたいという願いです。そして、カミングアウトを受けたときは、ただ聞いてあげてください、この人はそんな要素も持っている、ただそれだけのことです。」
「カミングアウトを受けた際には、そのことを本人に確認せず話すこと(アウティング)は、当事者の信頼と願いを裏切る行為であり、例え善意の行動であっても絶対にしてはいけません。」
そしてご自身の現在についてお話されました。自分のセクシュアリティに素直に生きていくために仕事について改めて考えたこと、またプライベートで活動されている「レインボーさいたまの会」で、どのような考えを持ってどのような活動をされているのか等をお話されました。
「問題を解決していく過程で特別な権利が欲しいわけではない、日本国民が生きていくうえで当然に持っているはずの権利や選択がLGBTQというだけで奪われている、その不平等を解消したい。」
最後に、パートナシップさいたまに来ていた実習生(学生)の質問の時間があり、講師がどのような手段で情報発信をしているのか・今後の展望についてどう考えているのかということにお答えされ、講座は終了しました。
【第2回テーマ】性的少数者が体験する困難
4つのトピックについてお話されました。
(1)アウティング アウティングとは性的指向や性自認に関することを、本人の同意・承諾なしに他人に知らせることです。 「弁護士として何件が事件を受けたことがある。当事者のかたにとってはよく直面するような人権侵害だと思っています。」 アウティングが注目されるきっかけとなった事件、アウティングは犯罪になるのか、アウティングされそうになったとき・されそうなときの対応、
アウティングに対する誤解、等を解説されました。
(2)同性パートナーと病院
異性愛者の配偶者が入院した場合、面会、病状説明、手術同意・治療方針の決定、緊急連絡等が可能です。
同性パートナーである場合、異性パートナーの入院であると同様に扱われるかということに問題があります。
同性パートナーは法的には赤の他人になってしまうからです。この問題について、病院側の対応がなぜ難しいのか、また同性カップルが準備してお
くとよいこと等について説明がありました。
(3)トランスジェンダーとトイレ
見た目上男性に見える人が女子トイレを使用するとトラブルになることがあります。性同一性障害の利用者と犯罪目的の人をどう区別するか。「100点満点の正解があるわけではありません。当事者の方も完ぺきな解決策はないと考えるのが大事です。大事なのはトランスジェンダーの意見を聞いたうえで納得するようなプロセスを踏むこと。当事者の意見を聞きながらも、そのほかの女性が安心してトイレを利用できる方法はないのか両方の意見を聞くことが必要だと思います。」
(4)相談先
人権侵害が行われたときにどこに相談したらよいのか解説されました。
主な相談先について、費用や相談形式(電話、面談等)等を説明されました。
・当事者の方の葛藤が丁寧に語られたことで、心情がわかり易く伝わってきました。(一部抜粋)
・勇気と覚悟のカミングアウトが必要なくなる社会になってほしい。
・アウティングは、人権侵害の行為であると、深く知ることができた。(一部抜粋)
市民局/人権政策・男女共同参画課/男女共同参画推進センター
電話番号:048-643-5816 ファックス:048-643-5801