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更新日付:2023年11月29日 / ページ番号:C100452

令和4年度さいたま市一般会計及び特別会計歳入歳出決算の不認定に係る措置状況の報告について

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令和4年度さいたま市一般会計及び特別会計歳入歳出決算の不認定に係る措置状況の報告の提出

令和5年9月定例会にて不認定となりました、「令和4年度さいたま市一般会計及び特別会計歳入歳出決算」について、地方自治法に基づき不認定に係る措置報告を、以下のとおりさいたま市議会に提出しました。

措置状況報告書の内容

報告第62号

令和4年度さいたま市一般会計及び特別会計歳入歳出決算の不認定に係る措置状況の報告について

令和4年度さいたま市一般会計及び特別会計歳入歳出決算の不認定を踏まえ、必要な措置を講じたので、地方自治法(昭和22年法律第67号)第233条第7項の規定に基づき、次のとおり報告する。

令和5年11月22日提出
さいたま市長 清 水 勇 人

1 不認定となった日

令和5年10月20日

2 講じた措置の内容

公衆街路灯LED化事業における不適正な事務処理等を踏まえ、当該事業における再発防止策並びに他の事業における類似事案の発生防止策として、次のとおり必要な措置を講じた。


(1) 公衆街路灯LED化事業の適正化と再発防止策

ア 維持管理計画書の内容の明確化

(ア) 事務執行の大前提となる維持管理計画書の内容に紛れが生じないよう、維持管理計画書の用語の整理を行うとともに、事業者と市の役割・費用負担を明確化することとした。
(イ) LED公衆街路灯の新設は、原則として10VA電柱共架とすることとし、独立柱の新設は、市がESCO契約とは別に対応することを維持管理計画書に明記することとした。
(ウ) 完了報告について、事業者は写真を添付すること、また、新設の検査について、市は現地確認を実施することなどを維持管理計画書に明記することとした。


イ 執行体制の適正化

(ア) 市民等からの公衆街路灯に係る不具合の通報や新設の要望の受付から始まる一連の過程について、市民局において、費用負担の判断も含め、一元的な執行管理が可能な分かりやすい体制を構築することとした。
(イ) 市民局における費用負担の判断に当たっては、上記(1)のアの(ア)にて明確化した負担区分に応じたチェックリストに基づき確認を行うとともに、事業者による確認も行い、執行状況を共有することとした。
(ウ) ESCO契約内で、市が対応・費用負担する業務については、計画上限額を超過することがないよう適切に執行管理を行うこととした。
(エ) 毎年度の計画上限額は、効率的かつ効果的な執行の観点から、新設に係る計画上限額と修繕に係る計画上限額の合算での運用とすることとした。
(オ) 事業者は、毎月完了報告書に写真を添付の上、完了報告を行い、市民局は、これに基づき履行確認を行うこととした。また、新設については、各区役所くらし応援室の協力を得て、現地確認を実施することとした。


ウ 事業者と市の役割・費用負担を踏まえた今後の適切な予算措置

(ア) 本ESCO契約の内容を踏まえると、市が対応・費用負担する業務については、ESCO契約と別に、必要な予算を適切に措置すべきものであるにもかかわらず、これまで措置していなかったことが、今回の事態を招く要因にもなっていると考えられるため、今後、所要額を精査の上、適切に措置することとした。
(イ) ESCO契約に係る予算とは別に、独立柱の設置やデザイン灯の修繕等のために措置している予算では、例年不用が生じており、今後、過去の実績等を踏まえ、所要額を精査の上、適切に措置することとした。
(ウ) ESCO契約とは別に、市が対応・費用負担する業務について、令和5年度末までに必要な予算は、厳に精査の上、上記を踏まえ、適切に対応することとした。


エ 実施状況の見える化

(ア) 議会や市民に対する信頼回復に資するよう、公衆街路灯の維持管理(新設及び修繕)に係る実施状況を、毎月、市ホームページに掲載し、公表することとした。


オ 市民局におけるコンプライアンスの確保

(ア) 市民局職員の予算や契約管理に関する基本的事項の習得・確認を促進するため、市民局内において「契約事務の手引」や「支出事務の手引」等の全庁向け事務マニュアルを活用した独自研修を実施することとした。
(イ) 市民局職員は、担当業務に関連する研修に積極的に参加するとともに、局長以下管理職は、職員に対し、研修受講の働きかけを行うこととした。
(ウ) 組織として、文書による事案の処理を徹底することとした。
(エ) 各職員が、内部の意思決定手続を含め、法令等の根拠規定の確認を徹底することとした。
(オ) 決裁過程において、必要なチェックリストを作成し、適正性を確認することとした。


(2) 全庁的な再発防止策

ア 予算執行段階における再発防止

(ア) 予算編成における事業内容の確認・精査の徹底

a 各局等は、債務負担行為に基づく契約を踏まえた歳出予算の要求を行う場合には、契約内容等の確認を徹底した上で、財政課に対し、歳出予算見積書の附属資料として契約書の写しを提出し、財政課において事業内容の確認・精査を徹底することとした。
b 財政課は、各局等に対し、債務負担行為に基づく契約等について、次年度に将来債務の増額等を伴う変更を予定している場合は、追加の債務負担行為予算見積書を提出する必要があることを周知徹底することとした。

(イ) 組織的なチェック体制の確保

a さいたま市予算規則(平成13年さいたま市規則第60号)を改正し、債務負担行為の執行に関する事項等について、財政局長又は財政課長合議の対象とすることとした。
b 各局等は、支出負担行為(執行伺、契約伺及び変更伺)の決裁時に、財政局長又は財政課長に合議を行うこととした。
c 上記の合議を行う際には、決裁書類に「債務負担行為に基づく予算執行チェックシート」を添付することとし、債務負担行為の設定年度や契約等の履行期間、執行額、契約予定日等の確認を行うこととした。


イ 最終的な支出段階における再発防止

(ア) 支払帳票の審査における債務負担行為の設定の確認

支出帳票の審査において、上記(2)のアの(イ)のcに基づき新たに添付される「債務負担行為に基づく予算執行チェックシート」と照合を行い、債務負担行為の設定年度や契約等の履行期間、執行額、契約日等の確認を行うこととした。


ウ 決算段階における確認・再発抑止

(ア) 債務負担行為設定事業の確認に資する決算資料の調製

「主要な施策の成果を説明する書類」である「行政報告書」における事務事業の説明内容を工夫し、債務負担行為設定事業であるか否かを確認することができるよう、調製することとした。また、各局等は、これを念頭に適切に当該年度中の事務執行を行うこととした。


エ 組織的なコンプライアンスの確保

(ア) 内部統制のモニタリングにおける「全庁共通リスク」の見直し及び各局等におけるリスク対策の支援

a 内部統制のモニタリングにおける「全庁共通リスク」に、「債務負担行為の未設定」に関するリスクを新設し、制度所管課が、リスク対応策が有効に作用しているかについて、振り返り又は自己評価を定期的・継続的に実施することとした。
b 庁内情報紙や例月の事務処理ミスの庁内周知等において、事務マニュアル等の見直し及び事務点検の実施について周知を行い、各局等におけるリスク対策として業務手順の適正化を促進することとした。

(イ) 複雑・高度な内容の新規契約におけるリーガルチェックのための顧問弁護士を含む専門家による法律相談等の活用

a ESCO契約のような複雑・高度な内容の新規契約について、契約締結前のリーガルチェックのため、顧問弁護士を含む専門家による法律相談等の活用を促進することとした。
b 当該法律相談等に当たっては、制度所管課等が原則同席するなど、情報共有を密にし、組織的な対応や知識の向上を強化することとした。

(ウ) 管理職特別研修の実施

課長級の職員等を対象に、管理職として、職場における内部統制と財務・契約に関する必要な知識と技術を習得し、マネジメント能力を強化するため、管理職特別研修を実施することとした。

(エ) 地方自治法研修の実施による基本的な法務知識の向上

全職員を対象とする主管課研修において、地方自治法の財務規定に係る基本的な事項の習得・確認を促進するため、地方自治法研修を実施することとした。

(オ) コンプライアンス・財務実務・契約実務に関する研修の実施

課長級以下の職員等を対象に、コンプライアンスや予算、契約管理に関する基本的事項の習得・確認を促進するため、研修を実施することとした。

(カ) 「契約事務の手引」等の全庁向け事務マニュアルの改正

さいたま市予算規則の改正により債務負担行為の執行に関する事項等を財政局長又は財政課長合議の対象とすることに伴い、「契約事務の手引」において、債務負担行為に基づく契約行為の手続や契約内容の履行確認等について確認的に加筆・修正を行い、各局等に対し、周知徹底することとした。

(キ) 「支出事務の手引」等の全庁向け事務マニュアルの改正

債務負担行為に基づく契約等の支出命令書に、「債務負担行為に基づく予算執行チェックシート」を添付するよう「支出事務の手引」の見直しを行い、重点的な審査を行うこととした。

(ク) 各局等における業務特性を踏まえた事務マニュアル等の見直し

各局等において、債務負担行為に係る誤認や予算関係事項に係る合議漏れ等が生じることのないよう、改めて適正な手続の確認・周知を徹底するとともに、必要に応じ、それぞれの業務特性を踏まえた事務マニュアル等の自主的な見直しを行うこととした。

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