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更新日付:2016年6月16日 / ページ番号:C048688
・標本にしたい植物の葉
・パイプ洗浄剤
・古い歯ブラシ
・割りばし
・汚れてもよい容器(ペットボトルの下半分を切って用いてもよい)
・ビニール手袋
・トレー
※パイプ洗浄剤は強いアルカリ性で皮膚などに付くと危険です。
製品の容器に書かれている注意事項をよく読み、換気を十分行うなど安全を確認してから使用しましょう。
作業の際は必ず手袋をして、保護者の方と一緒に注意して実験をしましょう。
1. 標本にしたい葉を採取してきます。ここからは手袋をして作業をしましょう。
2. 容器に葉を入れて、パイプ洗浄液を葉が浸るまで加えます。
3. 葉の表面が柔らかくなるまで、数時間~一晩程度置いておきます。(葉によりかかる時間は異なります)
4. トレーに水で濡らしたキッチンペーパーを敷いておきます。
5. 葉を割りばしで取り出して水洗いします。
6. 葉をトレーにのせて古い歯ブラシで軽くたたくようにすると、葉脈以外の部分が取れてきます。
7. 新聞紙などに形を整えた状態ではさみ、上から本などで重しをして十分乾燥させます。
~完成~
処理をした後にレースのようにすじとして残った部分は、葉脈と呼ばれます。
葉脈は根や茎に通る維管束が枝分かれしたものです。
維管束は水の通り道である道管と栄養分の通り道である師管が束となったもので、これが葉の先のようなすみずみまで繋がっていることにより植物は生きていくことができます。
インクなどで色を付けた水を吸わせた植物の茎を輪切りにすると、下のように水の通り道である道管を観察できます。(赤色の部分が道管)
今回はパイプ洗浄剤を用いましたが、パイプ洗浄剤は強いアルカリ性なので葉の表面などを溶かします。
パイプ洗浄剤で処理しても葉脈は残ったように、葉脈は丈夫で硬く、葉の骨格として薄い葉の形を保ち広げることにも役立っています。
サクラなど薄い葉は、パイプ洗浄剤で処理すると全体が柔らかくなってしまい、標本を作ることが難しいです。
葉に厚みがありつやつやした表面をしているクチナシやツバキなどの葉は、葉脈がしっかり残り、きれいな標本に仕上がります。
植物の種類によって葉の形、葉脈の通り方は様々です。いろいろな葉の標本を作り、比べてみるのも面白いかもしれません。
そのまま観察・鑑賞するほかに、ラミネートしてしおりとして使うなど、いろいろ工夫してみましょう。
保健衛生局/健康科学研究センター/環境科学課
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