

本物を揃えること、そして続けること
朝市といえば、勝浦、能登輪島、飛騨高山などが有名ですが、ここさいたま市にもとっておきの朝市があるのです。それが開催110回、2024年に13年目を迎えた、「岩槻安穏朝市」です。
岩槻城址公園の隣、浄源寺の大駐車場で開かれているこの朝市は、「本物・食・暮らし・つながり」をテーマとし、街じゅうの魅力を集めた「ミニ岩槻」が開催コンセプト。親子で楽しめるお店やイベントを求めて毎回約700人もの人が訪れます。
主催の「岩槻は朝市からはじまる。の会」代表のとよしま亮介さんは、「浄源寺での開催にあたり、先代の御住職と約束したのは『本物を揃えること、そして続けること』。苦労もたくさんあるけれど、地域の皆さんがずっと支えてくださっています」と笑顔で話します。

買い物だけじゃない、「地元」を楽しめる朝市に
2023年11月の空高く澄み渡った晴れの日。朝市に行くと、開場前からすでに長蛇の列が。
この日は地元野菜の販売や岩槻グルメ、ハンドメイドのお店やワンコインマッサージのほか、親子で参加できるワークショップなどが出店していました。落語会や陶芸体験、消防車への試乗など、毎回趣向を凝らした特別イベントが用意されていますが、この日の特別イベントは、なんと猿まわし。かわいいお猿さんの芸に、大きな笑い声が響き渡ります。そして毎回恒例のイベント「突然ジャンケン」。とよしまさんの掛け声とともに参加者が一斉に手を出すジャンケン大会は毎回大盛り上がり。会場は熱気に包まれていました。
「岩槻安穏朝市はみんなの朝市です。月に一度のハレの日、家族で来て地元岩槻の商品やイベントを楽しんでもらいたい。出店者や関係者の皆さんとは月に一回会う親戚みたいになっています。そしてお客さまとしてだけではなく、岩槻に住む仲間として、これからも街の盛り上げに一緒に関わってもらいたい」と意欲を語ってくれました。

