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アナザーストーリー

皆さんの未来を描いてみる上での参考として、
人生の少し先を歩く先輩たちからヒントとなるメッセージをいただきました。

挑戦の先につかんだ「自分らしさ」

描き直せる未来を体現。挑戦の先につかんだ「自分らしさ」

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渡邉 咲子 (わたなべ さきこ)さん 

さいたま市出身。民間企業でキャリアをスタートさせた後、「長く働く」というライフデザインをイメージして、行政の仕事へ転身。現在、子育てと両立しながら、さいたま市役所の区政推進部に勤務。

未来図を描き、キャリア転身の決断

私はさいたま市で育ち、20歳前後の大学時代は都内の大学に実家から通っていました。当時は、学生生活を楽しみながらも、「このままサークルとゼミだけやってていいのかな」という漠然とした不安があり、手探りで検定や英会話などのレッスンを受けたりして過ごしていました。
そんな中で、就職活動をして最初に選んだのは民間企業です。でも、約2年間働いてみて、この先のライフイベントをイメージした時に、仕事と家庭の両立をして、長くこの企業に勤めるビジョンが見えなかったんです。この時に、もともと大学のゼミで「行政のまちづくり」をテーマにしていたこともあり、「生まれ育った地元に貢献できる仕事がしたい」という思いがより明確に強くなりました。
そこで思い切って会社を退職し、公務員の道へ挑戦することにしました。退職後は、公務員試験に向けて予備校に通い勉強に取り組みました。一度会社を退職して、受験するという大きな決断に不安はありましたが、「地域に貢献するためならば頑張れる」という目標が明確になったおかげで、熱意を持って励むことができました。この回り道があったからこそ、自分にとっての仕事の意義を深く理解できたと思っています。

経験の積み重ねでつかむ、仕事のやりがい

さいたま市に入庁し9年目で、現在は「区政推進部」に所属しています。業務内容は区役所の区民課が行う引っ越しや戸籍の届け出といった市民生活に身近なシステムや事務の総合調整を担っています。仕事では、法令を守り、先輩から受け継いだノウハウを継承していくことを大切にしています。
私のキャリアで大きな自信につながったのは、先輩に教わりながら進めていた業務を、自分自身がメインで動いて判断し、やり遂げたときです。 なかでも、数年前にマイナンバーカード申請が急増した際、「特設センター」の立ち上げ業務をメインで担当しました。土日や夜間受け取り窓口の開設は初めての業務で、場所探しから人材登用まで、一からやり遂げた経験は、揺るぎない自信の源になりました。
日々の業務の中で、国の制度変更や予期せぬトラブルに直面しながらも、策を講じてやり遂げた時は、これまでにない大きな達成感を感じますね。

しなやかに両立。地元で描くライフデザイン

結婚や出産といったライフイベントを経て、私自身の価値観は大きく変化しました。以前は、周りの友人と比べて物事を考えてしまい、何事にも完璧を求めがちでしたが、出産を経てからは良い意味で力の抜き方を覚えて、生活するようになりました。今は子どもとの時間が一番の癒しで、仕事も頑張りながらプライベートのバランスをしっかり切り替えられるところが、自分らしさだと感じています。

現在の職場は、長く働き続けるための制度が充実しているため、仕事と家庭の両立が叶う環境だと心から感じています。子育てしながら働く先輩の姿を若いうちから見ていたので、未来のイメージが描きやすかったことも大きいです。いまは時短勤務なので時間に制約があるのですが、仕事の責任を全うできるのは同僚たちの協力あってこそだと日々痛感しています。

私が、地元さいたま市で働き続けるのは、愛着はもちろん、緑や公園が多く、子育て環境が充実しているからです。将来は私が次の子育て世代を支える立場として、これからもこのまちで、地域に貢献し続けていきたいと思っています。

これから選択や就職を控えた方へのメッセージ

未来の自分を軸に、まずは一歩踏み出してみてください。ちょっと違ったなと思ったら、見直して、いくらでも軌道修正はできます。あとは、なにかの決断や悩みは、一人で悩まず身近な人に相談してみてください。自分でも思ってなかったような考え方に出会えたり、背中を押してくれると思います。

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