市議会だよりさいたま(ロクマル)No.99 2024年8月1日発行(令和6年6月定例会号) ロクマル=60 60人の議員は市民の代表。さいたま市議会の動きをコンパクトに伝えます。 ■■2-3ぺージ------------------------------------------------------------------ ■議長・副議長 就任あいさつ 私たちは、このたびの6月定例会におきまして、第21代議長と第21代副議長に就任いたしました。 光栄に思うと同時に、職責の重さに気を引き締めております。 これまで、歴代正副議長並びに議員各位が築いてこられた伝統を継承しながら、公正かつ円滑な議会運営を心がけ、議会改革を推進してまいります。本市は昨年、政令指定都市へ移行し、区制を施行してから20年の節目を迎えました。 今後、人口増のピークが見込まれる中、さらなる発展に向けて未来へと歩みを進めていくには、今が転換期であると感じております。市議会といたしましても、市民により身近に感じていただけるよう、さらなるDX化を進めて、多くの市民に開かれた議会を目指すとともに、様々な課題に全力を尽くして取り組んでまいります。 市民の皆様方におかれましては、市議会へのより一層のご理解とご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。 議長 帆足和之(ほあし かずゆき) 副議長 西山幸代(にしやま さちよ) ■トピックス おかげさまで創刊100号 「市議会だよりさいたま」の軌跡 「市議会だよりさいたま」が、今号で記念すべき100号を迎えることとなりました。平成13年7月の創刊号からの歩みを歴代の表紙やトピックスとともに振り返ります。 ◆平成13年5月  さいたま市議会初の議会開催 ◆平成13年7月 No.1市議会だよりさいたま創刊 平成13 年5月に101 人の議員でスタートしたさいたま市議会。表紙は市議会棟の前で撮影した議員の集合写真です。 ◆平成15年4月 政令指定都市に移行  9の行政区を設置 ◆平成17年4月 岩槻区が誕生 ◆平成17年5月 No.18表紙は「さいたま市・岩槻市合併記念式典」の様子などです。この式典で10 区のイメージカラーも発表されました。 ◆平成17年9月 本会議のインターネット中継開始 ◆平成19年3月 議会改革推進条例を可決 ◆平成21年2月 No.34 「ロクヨン」にリニューアル 難解になりがちな内容をわかりやすくお伝えするため、紙面を全面リニューアル。表紙を写真からイラストに変更。「ロクヨン」という愛称は、当時の議員定数64人からとったもの。ちなみに、もう一つの候補は「GIKAI」でした。 ◆平成21年5月 No.35今号からフルカラーに。写真やイラストにより、彩り豊かに市議会を紹介しています。 ◆平成21年12月 議会基本条例を制定 ◆平成23年5月 さいたま市誕生10周年 ◆平成23年6月 No.44「ロクマル」 スタート 議員定数が64 人から60 人になったことで、愛称を「ロクマル」に改称しました。 ◆平成23年8月 No.45~52表紙シリーズ「市の特産品、名産品」 市の特産品や名産品などを描いたシリーズ。やさしいタッチで市内の魅力をお伝えしました。 ◆平成23年12月 「PRアワードグランプリ」を受賞 「市議会だよりさいたま」発行に関する取組が、グランプリを受賞しました。 ◆平成25年8月 No.53~63表紙シリーズ「各区の散歩したくなる場所」 各区の良さを再発見し、散歩したくなるスポットを紹介した、季節感満載の表紙です。 ◆平成25年12月 市議会ホームページをリニューアル ◆平成28年2月 No.64~73表紙シリーズ「さいたまFantasy(ファンタジー)」 各区を特徴付けるような施設や特産品、芸術・文化などをモチーフに、創造的で温かみがある表紙としました。 ◆平成30年8月 No.74~84表紙シリーズ「さいたまDiary(ダイアリー)」 お休みの日などに気軽に訪れることができる各区のお出かけスポットを紹介しました。 ◆令和1年12月 ロクマル電子書籍版を掲載 ◆令和3年2月 No.85~94表紙シリーズ「さいたま模様」 各区の魅力をシンプルな「模様」で表現。飾っておきたくなるようなデザインを目指しました。 ◆令和3年5月 さいたま市誕生20周年 ◆令和5年1月 市議会Twitter(現X) 開設 ◆令和5年8月 No.96~表紙シリーズ「さいたまALPHABET(アルファベット)」 よく見るとイラストが文字になっています。 工夫を凝らしたイラストで文字を構成し、各区の魅力をお伝えしています。 ■歴代トピックス(特集) Pick Up ◆平成20年8月 No.32特集「議会改革」平成20年12月 No.33進む「議会改革」 2号連続で議会改革について記事を掲載。地方分権時代における自主的、自立的な地方議会を目指して、議会改革を推進 ◆平成27年8月 No.62「すべての議案は市政に通ず」 市議会で話し合われる議案とは何かをイラストやデザインでわかりやすく紹介。 ◆平成30年12月 No.75「なぜ議会はあるのでしょうか」 市議会の活動や求められる役割を、縦読みスタイルの文章で紹介。 ◆令和1年8月 No.79「さいたま市議会新人議員の奮闘日記」 新人議員の日記から、議会の流れや活動を紹介。 ◆令和5年4月 No.94「追跡!あの提言どうなった?」 市議会から提出された提言が、どう予算案 に反映されるのか、イラストを交えて紹介。 ■トピックスDATA トピックスでは議会の仕組みや市の予算などを様々な切り口でお伝えしてきました。 ◆議会・委員会の仕組み・役割 17回 ◆予算・決算 15回 ◆著名人インタビュー 15回 ◆主権者教育(学生の議会訪問など)7回 ◆市民アンケート・インタビュー 7回 これからも市議会だよりは、市民の皆様とのつながりを深める重要な媒体として、議会の活動や取組を、わかりやすく丁寧にお伝えしていきます。引き続き、ロクマルをよろしくお願いします。 ■■4ページ------------------------------------------------------------------ クローズアップ 令和6年6月定例会(6月5日~6月28日/会期24日間) ■補正予算議案を可決 議案第93号 令和6年度さいたま市一般会計補正予算(第1号) ほか1議案 市長から令和6年度補正予算議案が提出され、可決されました。 <主な事業> ●3か年で市役所の新庁舎整備基本設計を実施 ●インターネット上における誹謗中傷等の被害者に対応したメール及び電話相談窓口の設置 ●新型コロナウイルスワクチンの定期予防接種の実施 ●新たに低所得者世帯等になる世帯への給付金、定額減税額が満額行えない課税対象者への補足給付金の支給に関して不足する経費の補正 ■不適正な事務処理に対し、信頼回復に全力で取り組むことを求める決議案を可決 議員提出議案第3号 市民の信頼回復に全力で取り組むことを求める決議 6月5日に行われた行政報告で、市有地売却に係る不適正な事務処理が発覚したことを受け、市執行部に対して、発生原因の調査と再発防止策の検討を早急に行い、違法行為に対する厳正な処分を行うとともに、早急に刑事告訴を行い、司法の判断に委ねることを強く求める決議案が提出され、可決されました。 その後、6月27日に行われた行政報告では、本件に関する調査検討会議において調査した結果や、当該不適正事務にかかわった職員について刑事告発したことなどが市長から報告されました。 ■施設廃止に伴い、利用者に支援を求める附帯決議案を可決 委員会提出議案第1号 議案第97号「さいたま市介護老人保健施設・老人福祉施設グリーンヒルうらわ条例の一部を改正する等の条例の制定について」に対する附帯決議 施設の老朽化や維持管理費用、人材確保の課題等により、段階的な廃止が決定されたグリーンヒルうらわについて、市執行部に対して、指定管理者と連携し、丁寧かつ誠実に転所調整等を行うとともに、ケアハウスの利用者の転所に係る各種手続について、一人ひとりに寄り添ったサポート体制を構築することなど5つの措置を強く求める決議案が保健福祉委員会から提出され、可決されました。 ■議会手続のデジタル化を可能とする議案を可決 委員会提出議案第2号 さいたま市議会会議規則の一部を改正する規則の制定について ほか3議案 地方自治法の改正を踏まえ、書面等を前提とする議会手続のデジタル化を可能とするための規則の改正など、4件の議案が提出され、可決されました。 ●さいたま市議会会議規則の一部を改正する規則の制定について ●さいたま市議会委員会条例の一部を改正する条例の制定について ●さいたま市議会基本条例の一部を改正する条例の制定について ●さいたま市情報通信技術を活用した行政の推進に関する条例の一部を改正する条例の制定について 6月定例会で審議された議案 市長提出議案40件、議員提出議案1件、委員会提出議案5件/合計46件 このほかの議案などの審議結果は、さいたま市議会ホームページをご覧ください。「さいたま市議会」で検索 ■■5-10ページ------------------------------------------------------------------ 議員のQ&市のA 6月定例会「一般質問」ダイジェスト すべての質問の様子は、インターネット議会中継(録画配信)でご覧になれます。 一般質問 19人の議員が、市政に対する一般質問を行いました。質問の一部をご紹介します。 質問者 吉村豪介(よしむら ごうすけ)/相川綾香(あいかわ あやか)/佐藤真実(さとう まなみ)/大貫田鶴子(おおぬき たづこ)/堤日出喜(つつみ ひでき)/鳥羽恵(とば めぐみ)/井原隆(いはら ゆたか)/津和野眞佐子(つわの まさこ)/渋谷佳孝(しぶや よしたか) /佐藤征治郎(さとう せいじろう)/川村準(かわむら じゅん)/尾上貴明(おのうえ たかあき)/金子昭代(かねこ あきよ)/浜口健司(はまぐち けんじ)/新井森夫(あらい もりお)/谷中信人(やなか のぶと)/佐伯加寿美(さえき かずみ)/中山淳一(なかやま じゅんいち)/吉田一郎(よしだ いちろう) ■市の政策・行財政 ◆能登半島地震でも課題に 災害時のトイレ対策の強化を Q.災害時に携帯トイレを防災倉庫から持ち出すのは大変困難である。普段からトイレの見えるところに備蓄し、防災教育にも生かしていくことが必要ではないか。 A.携帯トイレを日常的にトイレに備蓄することは、持ち出す手間の削減や、普段から目にする場所に配置することによる防災意識の向上という利点がある一方、管理体制の構築や関係機関との調整などの検討課題もある。他自治体の事例も参考に、防災教育や災害対策について、検討を進めていきたい。 ◆住民の合意形成を図る取組 試験的に実施してみては Q.静岡県牧之原市のワークショップでは、市職員がサポートし、市民がファシリテーター(*1)を務めている。丁寧な合意形成を図るため、本市も試験的に取り組んでみては。 A.市政運営では、政策の意思決定過程を公表しつつ、市民や関係者の意見を反映することが肝要と認識している。これまでもワークショップやアンケート調査、住民説明会など様々な手法を用いて市民と情報共有を図り、理解いただけるよう努めてきた。「市民ファシリテーター」も合意形成を図るうえで効果的な手法と考えている。今後も政策に応じた適切な手法を用いながら市民の声に耳を傾け、施策や事業を進めていく。 *1 ファシリテーター グループや会議などで円滑な進行や意見のまとめ役を担う人のこと。参加者の議論を促進し、合意形成を支援する役割を果たす。 ◆財政負担の平準化によりまちづくりに効果的な投資を Q.市長が掲げる大宮駅G C S化や地下鉄7号線延伸などの大規模事業は、財政平準化の観点から具体的にスケジューリングしないと具現化できないと考えるが、見解は。 A.財政負担の平準化は、これまでも個別事業ごとのスケジュールの精査や事業費圧縮・支出平準化の検討を行うなど、当初予算編成での収支不足の圧縮とともに取り組んできた。さらに、今年度から来年度にかけて、今後の大規模事業全体の実施スケジュールの戦略的な検討・精査を行い、全体最適化を通じ、事業実施と財政負担の平準化の道筋を付け、バランス感覚を持って真に必要な事業を着実に推進していく。 ◆市職員の採用試験 非正規から正規への枠拡大を Q.市職員採用試験の社会人経験者枠の資格要件は、今年からパートタイム労者も含まれた。引き続き非正規から正規への道を広げるため、採用枠の拡大と市会計年度任用職員への周知を求める。 A.社会人経験者採用は、近年、人材獲得競争が激しくなる中で、より重要度が増しており、募集人数枠の拡大は、全体の採用人数の中でその都度検討していく。周知については市報やXのほか、受験案内を市ホームページに掲載するとともに、公共施設などで配布している。市会計年度任用職員へは、全庁掲示板の活用など周知方法の充実を検討し、受験資格を有する方へ広く情報が行き届くよう取り組んでいく。 ■福祉・保健・医療 ◆水道スマートメーター(*2)の活用で高齢者の見守り強化を提案 Q.超高齢化社会に突入し、孤独死は深刻な問題である。単身高齢者の見守り体制の強化が急務と考えるが、水道スマートメーターを活用した見守りを行ってはどうか。 A.単身高齢者などを対象とするスマートメーターを活用した見守りサービスについては、今年度半ばを目途に、実証実験を開始していきたい。具体的には、水使用量の実績が一定時間無い場合などに、水道局アプリに登録のある家族などにアラームを通知し、安否確認などをお願いするものである。さらに、スマートメーターから収集したデータを分析し、推定される健康リスクなどの通知についても検討している。 *2 水道スマートメーター 水道メーターと無線機を組み合わせて、通信回線を経由して自動検針ができるもの。現地を訪問せずに水道メーターの検針(計量)をすることができる。 ◆特別障害者手当 研修や案内同封で周知すべき Q.特別障害者手当の周知不足解消のため、ケアマネジャーを対象に制度を正しく知るための研修を実施し、要介護4・5の方への認定通知には制度案内の同封を求める。 A.ケアマネジャーに対する研修については、介護支援専門員協会総会や介護サービス事業者連絡協議会総会で制度を説明し、周知を行った。市民に対しては、要介護3以上となった方向けの案内資料に手当について掲載を検討しているほか、高齢介護サービスの案内冊子にも掲載して周知を図っていく。ケアマネジャーは社会福祉全般の幅広い知識が求められるため、様々な事業や施策の周知に努めていく。 ◆放課後子ども居場所事業導入するうえでの考え方は Q.学校内で希望するすべての児童に保育の場を提供する放課後子ども居場所事業は有用と考えるが、導入する学校の優先順位や拡張するペースなどはどう検討しているのか。 A.導入に当たっては、原則として待機児童が生じる見込みのある学校や、保護者会運営の負担の大きいところを優先して整備していくが、早期導入が困難な学区で待機児童が発生する見込みの場合は、同事業と民設放課後児童クラブの両事業により、放課後児童対策を実施していきたい。また、導入のペースは、今年度作成する「(仮称)放課後子ども居場所事業の基本方針」素案で方針を示していきたい。 ◆小学校の校門開放を早め「朝の預かり」実施を Q.小学校の登校時間が保育園よりも遅くなり、「小1の壁」が働く保護者の悩みとなっている。ニーズを把握し、7時に校門を開放して朝の預かりをしてはどうか。 A.保護者が登校時間よりも早く出勤する家庭では、子どもが一人になる時間があり、朝の預かりが課題となっていることは認識している。課題解決に向け、朝の見守り活動に取り組んでいる自治体もあり、子どもたちの安全・安心が確保できる大変意義ある取組と考えるが、実施に当たっては人材の確保や近隣住民の理解など課題もあげられている。今後、他自治体の実施状況などを情報収集しながら、ニーズ調査の実施を含め調査研究をしていきたい。 ■教育・文化 ◆不登校を生まないために 地域で若者の支援を Q.他自治体では、校内カフェという、学生が気軽に立ち寄れて支援にもつながる居場所事業を展開している。本市の不登校児童生徒支援事業Solaるーむの現状を伺う。 A.市立小・中・中等教育学校に導入した校内教育支援センター(Solaるーむ)(*3)では、教員などに加え、地域の方々や保護者、大学生に運営をお手伝いいただいているケースもあり、交流を通じて、悩みや進路など様々な話題について気軽に話せる場になっているとの報告もある。このような地域人材を活用した取組は、自己肯定感や受容感を持ちにくい児童生徒に対する有効な対策の一つになると考えており、好事例として積極的に周知に努めていく。 *3 校内教育支援センター(Solaるーむ) 登校しているものの教室に入れない児童生徒が、落ち着いた空間で学習・生活できるスペース。プリントやオンライン授業を通じて自分のペースで学習ができ、時間を決めて登校することで生活リズムを整えることができる。 ◆教員と子どもたちの別れ 人事異動公表時期に配慮を Q.市立小・中学校で、離任する教員と児童生徒が年度内にお別れや感謝の挨拶ができるように教職員人事異動の公表を早めている自治体があるが、本市の見解を伺う。 A.本市の教職員人事異動は多岐にわたって行われており、年度末まで調整を続け、埼玉県と時期を合わせて公表している。児童生徒が別れの機会を受け止めることは、新たな出会いや次の飛躍への心の準備につながることから、各学校では4月または5月になるが、手紙やメッセージ動画などでそれぞれの思いを伝える場として離任式などを開催している。教職員人事異動の本来の目的を主軸としつつ、公表時期や在り方を研究していく。 ◆公民館のさらなる活用 住民自治の充実・福祉向上へ Q.公民館は地域課題解決の学び合いの場であり、市政に重要な場所である。社会教育の専門職を中心としたモデル館をつくり、その効果を全館に波及させてはどうか。 A.デジタル化の浸透によるライフスタイルの変化により、人とのつながりの希薄化などの課題が顕在化・深刻化する中、公民館の在り方が問われているが、公民館は、持続可能な地域コミュニティの核として機能しなければならない。社会教育主事や社会教育士が中心となり、その機能を果たせる運営モデルを構築し、他の公民館をけん引することが期待される。今後、外部の専門家の意見をいただきながら、新たな公民館の在り方を模索し、モデル館の設置を検討していく。 ◆「舘岩少年自然の家」開放で南会津町との教育交流促進を Q.南会津町との友好交流をさらに深めるうえで、地域の方に向け舘岩少年自然の家の見学や入浴施設の開放、博物館を通した教育交流を検討すべきではないか。 A.舘岩少年自然の家の展示コーナーや温泉施設の開放は、地域に開かれた施設として愛着を持っていただくうえで意義があると認識している。今後、施設見学や入浴体験の開放時期や方法を検討していく。また、市立博物館では「たていわのくらし」をテーマに資料や写真の出張展示を行っているが、この企画を充実させ、教育効果を高めるため、南会津町と本市が相互に所有する歴史資源を介した交流を進めていく。 ■経済・産業 ◆武蔵一宮氷川神社 観光客誘致に新たな取組を Q.武蔵一宮氷川神社は、令和10年に御鎮座2500年を迎える。氷川神社や参道の魅力を発信し、観光客を誘致するチャンスと捉え、新たな取組を検討していくべきでは。 A.令和10年に創建2500年を迎えることは、本市に多くの観光客を誘致する絶好の機会と捉えている。日本一の長さといわれている氷川参道も、観光資源として多くの方の憩いの場となっていると認識している。現在、さいたまスポーツコミッションや、さいたま観光国際協会とともに、国の外国人誘致に向けた支援事業補助金の申請を予定しており、採択された場合は、これまでにない新たな取組ができると考えている。 ◆大宮のまちづくり 企業誘致の戦略を問う Q.大宮のまちづくりを進めるうえで、事業所や店舗の誘致など大胆な経済対策を同時進行で行う必要があると考えるが、企業誘致の戦略として、どう考えているのか。 A.大宮駅周辺地区では、今までにない速いペースで大量のオフィス供給が予定されている。さらなる民間主導のまちづくりを進めていくことが必要であり、より一層オフィスへの企業進出を促進するため、令和6年4月に「産業進出事業所等賃借料補助金」の拡充を行い、補助対象とする業種を拡大した。今後も、本市への進出を希望する企業のニーズに、迅速に対応できるよう戦略的な企業誘致を推進していく。 ■まちづくり・環境 ◆沼影市民プールの代替地に 近隣の球場用地の活用を Q.工場立地法上、市がロッテ2軍球場を買い取りプールの建設をすることが難しいことは理解できるが、市が借用することで同法の条件を満たすことができるのでは。 A.ロッテ2 軍球場はロッテ浦和工場の工場敷地に含まれており、工場立地法上、緑地および環境施設を確保するための用地となっている。この用地を市が借地とする場合、同法上の工場敷地として一体としてみられるかが問題となるが、短期的な利用、かつ短期的な利用であることが事前の計画書などで明らかでなければ一体とみることはできないこととなっている。また、企業側から現時点では貸し出しについては考えていないと伺っている。 ◆良質な住環境整備に向け4m道路の確保を Q.建築基準法には幅員が4m未満の道路に関するセットバックの規定はあるが、その後の土地の取り扱いについて規定がない。条例で定める必要があると考えるが、見解は。 A.セットバックした土地については、各所有者の考えが様々な状況であり、市に寄附しなければならないとする条例化は難しいと考える。しかし、狭あい道路については、道路の幅員が狭いことから車両が通行しづらいため、生活の様々な場面で支障をきたす場合があると考える。安全で住みよいまちづくりのために、引き続き「狭あい道路拡幅整備要綱」を市報やホームページ、S N Sなどあらゆるツールで周知啓発していく。 ◆高齢者にやさしい道づくりを 休憩するためのベンチが必要 Q.道路整備に当たり、バリアフリー化や休憩するためのべンチの設置について市の見解は。また、一般県道大間木蕨線の歩道にベンチを設置すべきと考えるが、見解は。 A.本市では、「バリアフリー基本構想」におけるバリアフリー経路や、駅周辺などの道路については、無電柱化とバリアフリー化を合わせて進め、歩行者が安心・快適に通行・滞留できる空間の確保に努めている。ベンチについては、条例に基づき休憩施設を設置することとしている。一般県道大間木蕨線の一般国道463号から東浦和駅までの区間では、順次、歩道のバリアフリー化を進めており、ベンチの設置も地域の意見を伺いながら進めていく。 ◆与野中央公園の整備 緑と水辺の空間確保を Q.与野中央公園の整備においてアリーナは一つの機能に過ぎず、緑と水辺の空間の造成が極めて大事だと考える。公園全体の緑化や親水広場の設置を求める。 A.(仮称)次世代型スポーツ施設は公園内に整備される施設であるため、緑に十分配慮した事業者提案を求めていくことが重要と考える。事業者に示している要求水準書案にも、多様な緑化を積極的に行うことや、可能な範囲で市の木、市の花、市の花木、中央区の花を生かした緑化植栽などを求めている。また、子どもが水辺で遊べる空間の整備については、公園内に親水空間を創出できるよう調整していく。 ◆未着手の土地区画整理地区 地域性に応じたまちづくりを Q.土地区画整理事業の長期未着手地区である東浦和地区および周辺地区について、地域特性に応じたまちづくりを進めるべきと考えるが、現状と今後の見解を伺う。 A.東浦和地区は都市計画決定から56年間、事業化に至らず、その必要性や実現性が低下しつつあるほか、都市計画制限の長期化などの問題も生じている。今後は、土地区画整理事業によらないまちづくりへの転換を視野に、地区の特性に応じたまちづくりに向けて、東浦和地区および周辺地区の関係自治会との意見交換を7月から9月までに実施していきたい。併せて交通課題を含む地域課題などを幅広く把握していく。 ◆歩道内の側溝に段差や隙間 速やかな修復で歩行に安心を Q.南区内の産業道路約2kmの広範囲にわたり、段差や隙間のある側溝がある。整備計画未定の区間ではあるが、速やかな修復が必要と考える。市の見解を伺う。 A.産業道路は、政令指定都市移行に伴い埼玉県から本市が管理移管を受けたものであり、これまでも歩道内の側溝の蓋のがたつきや段差が生じていた箇所は、部分的に補修を実施してきたところである。今後は、改めて現地調査を行い、その結果を踏まえて年次計画を立て、歩行者が安全・安心に通行できるよう、計画的に蓋の交換や段差の解消などを実施していく。 ◆公共交通の整備に向けて AIオンデマンド交通(*4)導入を Q.浦和区の木崎地域や針ヶ谷地域など、コミュニティバスなどの導入が難しい地域の課題を解消するために、AIオンデマンド「mobi」の導入を検討できないか。 A.A Iオンデマンド交通については、豊島区などで実証運行が行われているが、交通利便性の向上に寄与している一方、既存の公共交通との競合や収支率などの課題により、継続が困難な地区があると聞いている。本市では、「総合都市交通体系マスタープラン」の改定と「再構築ガイドライン」の策定を令和7年度に目指しているが、A Iオンデマンド交通の事例なども調査しながら、策定作業を進めていきたい。 *4 AIオンデマンド交通 スマートフォンアプリや電話などで事前に予約を行い、あらかじめ指定された乗降場所から目的地までAIが最適なルートを導き、相乗りで移動を行う交通システム。 ◆岩槻駅周辺のまちづくり 用途地域の見直しを Q.大宮GCS化構想の推進や春日部駅の鉄道高架化が実施されている。中間に位置する岩槻駅について、地下鉄7号線の延伸も踏まえ、駅周辺の用途地域を見直すのか。 A.岩槻駅周辺地区については、街並みづくりや地域資源の魅力向上などの取組のほか、地域経済の活性化や生活利便性の維持向上を図るため、「立地適正化計画」で都市機能誘導区域として設定することも検討している。また、地下鉄7号線延伸による結節点としての都市基盤の在り方を踏まえ、当該地域の用途地域見直しの必要性について検討を進め、本市の副都心としての拠点機能向上が図られるよう、着実にまちづくりを推進していきたい。 ◆乗合タクシーの運賃支払い電子決済の導入を Q.乗合タクシーなどの運賃支払いへの電子決済導入は、市民ニーズがあると考える。今年度よりデジタル地域通貨のサービスが開始されるが、導入への検討状況を伺う。 A.本市では、乗合タクシーなどの運賃支払いの電子決済の導入について、利便性向上やデジタル地域通貨の利用促進につながることから、運行事業者などと意見交換を行いながら、決済種類や決済機器などの検討を進めている。決済手段が増えることによる定時性確保への懸念、決済機器の導入コストなど課題もあるが、運行事業者などと連携し、乗合タクシーなどに見合った電子決済の導入に向け早期に検討を進めていきたい。 ◆沼影市民プールの今後 アイススケート場の復活を Q.沼影市民プールの解体工事が始まったが、代替プール計画の進捗状況は。南区内でアイススケート場の復活を含めて計画を進めるのが市民の要望と考えるが、見解を伺う。 A.沼影市民プールの代替候補地の検討状況については、令和6年3月にプロポーザル方式により委託業者を決定し、検討に着手したところである。沼影市民プールの代替地は、南部エリアにおける中心的なレジャープールであり、位置やアイススケート場を含めて、導入機能について検討していくが、その際には、市民の声を聞くような機会を設けながら進めていきたい。 ■■11ページ------------------------------------------------------------------ ■委員会の紹介 令和6年6月27日現在 ◆常任委員会 ●総合政策 総務、行財政、税、経済、観光、防災など [委員長]土橋勇司(どばし ゆうじ)/[副委員長]佐伯加寿美(さえき かずみ)/ [委員]堤日出喜(つつみ ひでき)/川村準(かわむら じゅん)/吉村豪介(よしむら ごうすけ)/照喜納弘志(てるきな ひろし)/津和野眞佐子(つわの まさこ)/小柳嘉文(こやなぎ よしふみ)/斉藤健一(さいとう けんいち)/松村敏夫(まつむら としお)/渋谷佳孝(しぶや よしたか)/新藤信夫(しんどう のぶお) ●文教 学校教育、生涯学習、文化財保護、スポーツ、文化振興など [委員長]出雲圭子(いずも けいこ)/[副委員長]竹腰 連(たけこし れん)/[委員]中山淳一(なかやま じゅんいち)/池田めぐみ(いけだ めぐみ)/井原隆(いはら ゆたか)/三神尊志(みかみ たかし)/西山幸代(にしやま さちよ)/谷中信人(やなか のぶと)/高子景(たかこ けい)/伊藤仕(いとう まなぶ)/上三信彰(うえさんのぶ あきら)/萩原章弘(はぎわら あきひろ) ●市民生活 コミュニティ、交通安全、男女共同参画、区政、環境、消防など [委員長]松本翔(まつもと しょう)/[副委員長]関ひろみ(せき ひろみ)/[委員]永井里菜(ながい りな)/江原大輔(えはら だいすけ)/帆足和之(ほあし かずゆき)/北岡久住(きたおか くじゅう)/都築龍太(つづき りょうた)/鳥羽恵(とば めぐみ)/佐藤征治郎(さとう せいじろう)/高柳俊哉(たかやなぎ としや)/金井康博(かない やすひろ)/吉田一志(よしだ ひとし) ●保健福祉 保健、医療、子育て、福祉、病院など [委員長]服部剛(はっとり つよし)/[副委員長]川崎照正(かわさき てるまさ)/佐々木郷美(ささき さとみ)/秋山朋彦(あきやま ともひこ)/尾上貴明(おのうえ たかあき)/佐藤真実(さとう まなみ)/浜口健司(はまぐち けんじ)/久保美樹(くぼ みき)/添野ふみ子(そえの ふみこ)/神坂達成(かみさか たつあき)/鶴崎敏康(つるさき としやす)/青羽健仁(あおば けんじ) ●まちづくり 都市計画、道路、公園、河川、水道、下水道など [委員長]稲川智美(いながわ さとみ)/[副委員長]新井森夫(あらい もりお)/[委員]相川綾香(あいかわ あやか)/堀川友良(ほりかわ ともよし)/大貫田鶴子(おおぬき たづこ)/石関洋臣(いしぜき ひろおみ)/金子昭代(かねこ あきよ)/桶本大輔(おけもと だいすけ)/中山欽哉(なかやま きんや)/吉田一郎(よしだ いちろう)/阪本克己(さかもと かつみ)/小森谷優(こもりや まさる) ●予算 市の予算など [委員長]石関洋臣(いしぜき ひろおみ)/[副委員長]阪本克己(さかもと かつみ)/[委員]相川綾香(あいかわ あやか)/佐々木郷美(ささき さとみ)/堀川友良(ほりかわ ともよし)/尾上貴明(おのうえ たかあき)/池田めぐみ(いけだ めぐみ)/北岡久住(きたおか くじゅう)/浜口健司(はまぐち けんじ)/佐伯加寿美(さえき かずみ)/関ひろみ(せき ひろみ)/津和野眞佐子(つわの まさこ)/鳥羽恵(とば めぐみ)/小柳嘉文(こやなぎ よしふみ)/伊藤仕(いとう まなぶ)/桶本大輔(おけもと だいすけ)/神坂達成(かみさか たつあき)/渋谷佳孝(しぶや よしたか)/鶴崎敏康(つるさき としやす)/金井康博(かない やすひろ) ●議会運営委員会 議会の運営に関する事項など [委員長]吉田一志(よしだ ひとし)/[副委員長]金井康博(かない やすひろ)/[委員]佐々木郷美(ささき さとみ)/松本 翔(まつもと しょう)/照喜納弘志(てるきな ひろし)/井原 隆(いはら ゆたか)/竹腰 連(たけこし れん)/金子昭代(かねこ あきよ)/三神尊志(みかみ たかし)/新井森夫(あらい もりお)/桶本大輔(おけもと だいすけ)/小森谷 優(こもりや まさる) ●特別委員会 決算 令和5年度決算の審査など [委員長]萩原章弘(はぎわら あきひろ)/[副委員長]照喜納弘志(てるきな ひろし)/[委員]堤日出喜(つつみ ひでき)/永井里菜(ながい りな)/秋山朋彦(あきやま ともひこ)/中山淳一(なかやま じゅんいち)/出雲圭子(いずも けいこ)/大貫田鶴子(おおぬき たづこ)/川崎照正(かわさき てるまさ)/吉村豪介(よしむら ごうすけ)/鳥羽恵(とば めぐみ)/金子昭代(かねこ あきよ)/斉藤健一(さいとう けんいち)/高子景(たかこ けい)/新井森夫(あらい もりお)/中山欽哉(なかやま きんや)/吉田一郎(よしだ いちろう)/添野ふみ子(そえの ふみこ)/新藤信夫(しんどう のぶお)/青羽健仁(あおば けんじ) ■さいたま市議会からのお知らせ ◆議員の表彰 永年にわたり市政発展に尽くされた功績に対し、全国・埼玉県の各市議会議長会から、次の議員が表彰されました。 30年表彰 中山欽哉(なかやま きんや)議員 25年表彰 萩原章弘(はぎわら あきひろ)議員 15年表彰 吉田一郎(よしだ いちろう)議員 ◆市議会X(旧Twitter)で情報発信中 さいたま市議会では、X(旧Twitter)で会議日程や市議会からのお知らせなどを随時更新中です。ぜひフォローしてご覧ください。 ◆議会広報編集委員会を紹介します 議会広報編集委員会は、市議会の活動や情報をわかりやすくお伝えするために活動しています。議員11 人で構成され、この「ロクマル」やテレビ広報番組についても、この委員会で話し合っています。これからも市議会をもっと身近に感じていただける情報を発信できるよう努めてまいります。 ■■12ページ------------------------------------------------------------------ ■ロクマルキーワード 6月定例会の中から気になる言葉を取り上げ、解説します。 『日本版ライドシェア』 ◆地域のタクシー不足を解決する手段の一つ 令和6年4月から「日本版ライドシェア(自家用車活用事業)」のサービスが開始されました。国から許可を得たタクシー事業者管理のもと、地域の自家用車や一般ドライバーによって有償で運送サービスを提供することを可能とする制度です。配車アプリを使用して利用者とドライバーをリアルタイムでマッチングすることができるほか、タクシー不足が深刻な地域や時期、時間帯に活用することで、地域における交通課題の解決につながることが期待されています。 ◆埼玉県内でも6月から運行を開始 埼玉県内でも、6月1日から本市を含む8市1町のエリアで、一部事業者が運行を開始しています。国から認められた運行時間は、火曜日から金曜日の明け方の間は午前0時~午前5時台、金曜日の夕方から日曜日の間は午後5時~翌午前6時台です。夜間の都心部の駅周辺において、慢性的にタクシー待ちの行列ができることが多い本市でも、タクシー不足の解消が期待されています。また、将来的には、高齢者の移動やインバウンド需要への活用など、様々な場面における移動手段としての運用が注目されています。 ■編集後記 このたび、本紙は大きな節目となる100号を迎えました。平成13年の創刊以降、一人でも多くの方に手にとっていただけるよう、少しでも市議会に関心を持っていただけるよう、工夫を凝らし、改善し、思いを込めながら毎号丁寧につくり上げてきました。今後も見やすく、わかりやすく、親しみやすい紙面づくりをモットーに、次なる100号に向けさらなる飛躍を目指してまいりますので、これからの「ロクマル」にぜひご期待ください。 ◆議会広報編集委員会 [委員長]議長 帆足和之(ほあし かずゆき)/[副委員長]副議長 西山幸代(にしやま さちよ)/[ 委 員 ]相川綾香(あいかわ あやか)/ 大貫田鶴子(おおぬき たづこ)/ 池田めぐみ(いけだ めぐみ)/北岡久住(きたおか くじゅう)/ 佐藤真実(さとう まなみ)/ 津和野眞佐子(つわの まさこ)/谷中信人(やなか のぶと)/ 稲川智美(いながわ さとみ)/ 高柳俊哉(たかやなぎ としや) ■今号の表紙は100号特別版 今号の表紙は、100号発行の特別版です。彩りにあふれた10区の「区の花」をあしらった華やかなリースで、いつもご覧いただいている皆様への感謝の気持ちを表現しました。 ■次の定例会は9月4日(水)から 会期日程は、ホームページをご覧ください。くわしくは議事課までお問合わせください(Tel.829-1753)。 ■本会議・委員会の傍聴 開催日当日、議会棟3階で受付しています。※手話通訳・要約筆記をご希望の方は、7日前までに議事課にご連絡ください(Fax.829-1984)。 ■インターネット中継 会議を生中継・録画配信しています。パソコンやスマートフォンなどからご覧ください。※現在、区役所ロビーでの放映は行っておりません。 ■テレビ番組「ようこそさいたま市議会へ」 毎定例会後、テレビ埼玉で放送しています。放送日時は秘書総務課までお問い合わせください(Tel.829-1748)。市議会ホームページやYouTubeでいつでも視聴できます。 市議会のくわしい情報は、さいたま市議会ホームページをご覧ください。 「さいたま市議会」で検索 この議会広報紙は646,000部作成し、1部当たりの作成経費は11円です(企画編集の経費を含みます)。 No.100 2024.8.1 市議会だよりさいたま 編集・発行>>さいたま市議会 〒330-9588 さいたま市浦和区常盤6丁目4番4号 Tel.048-829-1748 Fax.048-829-1984